フリーの書家として活躍する永田紗戀さん
毛筆と墨を用い、白い紙に文字をしたためる。行為はシンプルだが、書かれる文字にはその人柄や想いが表われる。女流書家たちが生みだす美しき一筆は、貴重な人生訓である。
書家・永田紗戀さん(ながた・されん=31)は、21歳で師範免許取得後、フリーの書家として活動。意味合いを考え漢字の一部分を花や笑顔に模した彩色豊かで自由な作品は、ヨーロッパでも高い評価を得ている。アデランスのカレンダー作品「花の慶次名言録」の題字、富士正酒造の『ワタシの梅酒』『純米大吟醸』のラベルデザインなど多くの商品に命を吹き込む。1児の母でもある。
今回、読者のための一筆として、『喜』と書いてくれた。
「どんな仕事でも最終的には人の喜びにつながると信じています。働くことで人と人がつながることが最大の喜びだと感じています」(永田さん)
撮影■渡辺利博
※週刊ポスト2012年6月8日号