スポーツ

広島野村監督 抑えサファテの起用法でコーチ、投手陣と溝

 プロ野球の交流戦の真っただ中で盛り上がりを見せているが、広島の野村謙二郎監督は、投手コーチ、投手陣との溝が深まるばかり。中でも問題となっているのが、抑えのサファテの起用法。大野、山内両投手コーチは、安定感を欠くサファテではなく、かねてから「抑えはミコライオの方が良い」との考えを持っていた。しかし、野村監督はそうした諌言に聞く耳を持たず、サファテを使い続けた。

 結果は裏目に出る。交流戦では6回登板して4度救援に失敗。20日の日本ハム戦では2本被弾して4点差をひっくり返され、25日のオリックス戦では同点弾を浴びた。

「実は今季、交流戦の前から救援失敗が続いて、サファテのプライドが傷つくことが多く、大野コーチは“一度、彼の心のケアが必要だ”と訴えていました。しかし、なぜか野村監督は異様なまでにサファテにこだわった。まァ、好意的に見れば、『勝利の方程式』を崩さない決意に見えなくもなかったのですが……」(広島番記者)

 しかし、“事件”は27日のロッテ戦で起きる。3点差で迎えた9回から登板したサファテが、再び乱調で満塁のピンチを招いた。すると、まだセーブのつく状況ながら、なんと野村監督はサファテから今村にあっさりスイッチ。だが緊急登板した今村は火消しができず、結局試合は引き分けとなった。

 試合後のチームの雰囲気は最悪だった。ベンチではサファテが下を向いて座り込み、今村は涙ぐんでいたという。とうとうサファテは翌28日に登録を抹消されてしまった。

「“今年の抑えはサファテだから、彼と心中する”くらいの決意でこだわり続けるのかと思ったら豹変する。交流戦前にも、サファテが家族を球場に呼んでいたのに、セーブの場面でなぜかミコライオを登板させた日があった。采配の意図が誰にも見えず、大野コーチも“起用するのは監督だから”と匙を投げたかのようです」(同前)

※週刊ポスト2012年6月15日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

12月9日に亡くなった小倉智昭さん
【仕事こそ人生でも最後は妻と…】小倉智昭さん、40年以上連れ添った夫婦の“心地よい距離感” 約1年前から別居も“夫婦のしあわせな日々”が再スタートしていた
女性セブン
去就が注目される甲斐拓也(時事通信フォト)
FA宣言した甲斐拓也に辛口評価 レジェンド・江本孟紀氏が首を傾げた「なんでキャッチャーはみんな同じフォームなのか」
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
元夫の親友と授かり再婚をした古閑美保(時事通信フォト)
女子ゴルフ・古閑美保が“元夫の親友”と授かり再婚 過去の路上ハグで“略奪愛”疑惑浮上するもきっぱり否定、けじめをつけた上で交際に発展
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン