井上和香(32才)が映画監督・飯塚健氏(33才)との結婚を発表したが、最近、映画監督がモテモテだ。ほかにも園子温監督(50才)は神楽坂恵(30才)と婚約、石井裕也監督(28才)は満島ひかり(26才)と結婚。映画監督といえば、実績や名声はあっても収入はそれほど多くないといわれる。そんなにイケメンでもない…。どうしてモテるのだろうか?
この3組は、いずれもその監督の作品が出会いだった。井上は『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』(2月公開)、神楽坂は『恋の罪』(2011年公開)、満島は『川の底からこんにちは』(2010年公開)に出演し、監督と出演者の関係から恋愛関係に発展している。
映画評論家の松原正美さんはこう語る。
「3人とも、女優として一皮むけたいと思っていた時期で、それを積極的に支えてくれる存在が監督だったということでしょう。とくに神楽坂さんは『恋の罪』で体当たりの演技を見せ、グラドルから女優へ見事に脱皮しましたが、園監督からは現場でかなり厳しい指導があったといいます。演技で悩んでいるときに、明確にアドバイスしてくれる監督は、誰よりも頼れる男性。恋愛関係になっていくのは自然な流れでしょう」
これまでも、映画監督と女優という組み合わせの夫婦は少なくなかった。篠田正浩監督と岩下志麻、周防正行監督と草刈民代、高橋伴明監督と高橋恵子、青山真治監督ととよた真帆など、いずれの夫婦も、その監督の作品が出会いとなっている。
また、最近のモテっぷりには別の理由も。日本人映画監督の国際的な評価の高まりも、その理由のひとつだという。
「日本人監督が国内だけではなく海外で活躍するようになってから、女優にとって恋愛対象としてのステータスが上がったという印象がありますね」(前出・松原さん)
園監督は2008年、『愛のむきだし』でベルリン国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞。石井監督は、第32回香港国際映画祭においても長編4作品が特集上映され、アジア・フィルム・アワードで第1回エドワード・ヤン記念アジア新人監督大賞を受賞した。飯塚監督は、映画だけではなく、舞台や小説などマルチな活躍ぶりで評価が高い。
「海外で監督として評価されていることは、女優にとって魅力的に映ります。監督として自分の演技の可能性を引き出してくれるうえに、さらに出演作が海外で評価されれば、その舞台に自分を連れていってくれるわけです。女優にとっては、“この人についていけば女優としてもっと大きくなれる”そんな思いを持つはずですからね。収入がそれほど多くないといわれる映画監督でも、女優がコロっといっちゃうのはそんなところにも理由があるのではないでしょうか」(前出・松原さん)