これから「上がる株」は何か。ラジオNIKKEI記者の和島英樹氏が注目しているのは、「トリドール」(東証1部・3397)だという。
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セルフうどん店の「丸亀製麺」を運営するトリドールの特徴は、全店舗に製麺機を備え、トッピングなどに使用する天ぷら具材の食材等も各店で調達することにある。
一般的に外食チェーンはセントラルキッチン方式で調理し、食材も本社で一括購入して各店に配送するケースが圧倒的に多いが、採算面から一定地域に集中出店せざるを得ない。これに対し、各店に任せている同社の場合、こうした点に縛られず、好立地に機動的な出店が可能となるところが強みといえる。
積極的な店舗展開は国内のみならず、すでにハワイを皮切りに、アジアでもタイや中国などに出店を開始。いずれも出足は好調だという。まだまだ海外比率が低い分、それだけ拡大余地が大きいと見ることもできる。
足元の業績も好調で、今期(2013年3月期)も2桁の増収増益が続く見通しだ。うどんという日本の強みを活かしたビジネスモデルが、今後も有望なアジアで発揮されていけば、さらなる成長が期待できるだろう。
※マネーポスト2012年夏号