知らぬ間に子供が、ケータイゲームやスマホアプリで“有料アイテム”を購入し、高額の請求が届く…というトラブルが相次いでいる。
小さいころからケータイを使いこなし“デジタルネイティブ世代”といわれる10代の子供たちにとって、インターネットに対する意識のハードルは限りなく低い。しかしながら、ネット上の言葉を簡単に信じやすいという側面もある。
「息子はインターネットで見知らぬ相手と対戦できるオンラインゲームをしていて知り合った大学生から、“このアイテムがほしいなら、親のクレジットカード番号を入力すればいいよ”と教えられたそうです。それで私の財布からクレジットカードを探して番号を登録していました」(中学1年生の母親)
「ゲーム好きの人たちが集まるインターネット上の掲示板があるそうなんですが、そこで“本当の年齢で登録すると、利用制限がかかるからおもしろいステージまで上がれないよ”って教えられたと。娘は40才で登録して遊んでいました」(中学3年生の母親)
親の財布からカードを抜き取ってしまう“窃盗”や“年齢詐称”も、気軽に、罪の意識なく行ってしまうのだ。また、有害なサイトから子供たちを健全に守る“フィルタリング”(アクセス制限)機能も万全ではない。スマホの場合は、次のような事例もある。
「フィルタリングがかかっているサイトも、Wi-Fi回線ならアダルトサイトにつながってしまうことがあるようです。それで、息子が掲示板で話題になっていたHな無料動画を見ようと思い、年齢確認のボタンを押した途端、“9万円を3日以内に振り込むように”という画面がしつこく出るようになってしまったとかで…」(高校1年生の母親)
実は国民生活センターに寄せられる、アダルトサイト閲覧による被害・相談件数は、2009年度から3年間(6月7日現在)で、24万3293件にものぼる。主に不当請求が多いが、「無料でアダルト動画を見ようとして再生アプリをダウンロードしたら、電話とメールで15万円を請求された」(20代・男性)というように、個人情報を吸い取られるトラブルも報告されている。
※女性セブン2012年6月28日号