中国人の女性留学生のブログをきっかけに「割り勘」論争が勃発している。日本人の彼氏との初めてのデートで割り勘だったことに、違和感を覚えたという彼女。「恋人とのデートなのに、なぜ自分もお金を払わなければならないのかという理由に関してまったく見当がつかなかった」と綴っている。ネット掲示板では、侃々諤々の議論が交わされた。
確かに、いまどきの若者は割り勘が主流である。ニュースサイト『マイナビニュース』が3月に行なったデート代に関するアンケート調査(20~30代を中心とするネット会員1000人が対象)では、「ほぼ男性が支払う」という割合はわずか34.6%。
対して、「ほぼ割り勘(同額)」が30.6%もおり、「決まってない」とした34.3%のカップルも、男女ともに負担していると考えられ、合わせて6割以上が割り勘カップルといえる。キリンビールが2004年に行なった「20代のお酒の飲み方に関する調査結果」でも、恋人男女の支払い比率が男54%:女46%とほぼ同じ。しかも、1998年の前回調査より7ポイントも差が縮まっていた。
飲食クーポン情報誌の編集者はこういう。
「数年前、居酒屋で割安感を出すために2980円や1980円の飲み放題付き宴会コースが流行したが、最近は3000円とか2000円とか、切りのいい数字が若いお客さんに喜ばれます。理由は、割り勘しやすいから。スマートフォンの『割り勘アプリ』を使ってきっちり計算する人も多くて、飲食店からは、合コンの割り勘で不機嫌になる女性の目撃談を聞きます」
ちなみに、オウム事件の高橋克也・容疑者も、同僚との飲み会では1円単位まで割り勘だったという。
※週刊ポスト2012年6月29日号