雑誌『VOGUE』の各国編集長が、今後は「健康的なボディ・イメージを推進すると思われるモデルを起用します」と共同声明を発表した。つまるところ“痩せすぎたモデル”は使わないと“世界のVOGUE”が明言したものだから、その意味は大きい。いま、世界の「美」の価値観が変わりつつあるのか?
「最近は“モテポヨ”“ポチャモテ”という言葉もよくいわれるし、ファッション業界でも、L~3Lサイズのファッションショーが開催されたり、大きめサイズを応援中です。流れは、ポッチャリ女子ですね」(ファッション関係者)
そんな流れがあってのことか、いま、「Lサイズ女芸人」に注目が集まっている。渡辺直美(24才)をはじめ、柳原可奈子(26才)、お笑いコンビ・アジアンの馬場園梓(31才)、ハリセンボン・近藤春菜(29才)、森三中の大島美幸(32才)、村上知子(32才)、黒沢かずこ(33才)…。
彼女たちは「ただの面白いデブ」というだけではなく、その容姿やファッションも「かわいい」と人気なのだ。馬場園はファッション誌でモデルを務めたり、森三中は太め女子のためのスタイリングを提案した『ぽっちゃり姫のおしゃれBOOK』(学習研究社)を出版したり…立派な“オシャレ女子”として活躍中。まさに「ポッチャリ」人気を牽引する彼女たち。テレビウオッチャーとして知られる漫画家のカトリーヌあやこさんはこういう。
「とくに渡辺さん、柳原さんなんてよく見ると美人で、キレイを肉に包んで隠してる感じ(笑い)。それにお相撲さんじゃないけど、太ってて肌も代謝がいいのか美肌で、肉体派って感じなんですけど、機敏な感じがするし、嫌味がないんですよね」
そして、時代も変わったというのは『毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記』(朝日新聞出版刊)の著者である北原みのりさん。昔の“太め芸人”は、例えば『ピンクの電話』『今いくよ・くるよ』とか、女を捨てていなければ芸人になれなかったが、最近は色気があってかわいいデブ芸人が目立つようになったという。
「しかも、デブやブスを自虐しなくても、充分芸が面白い。木嶋佳苗もそうだったけど、デブだから女としてダメ、という風にはなっていない。時代が変わったのかもしれません」
※女性セブン2012年6月28日号