柳原可奈子(26才)、森三中、アジアン・馬場園梓(31才)など、「Lサイズ女芸人」が、テレビで活躍しているが、中でも大人気なのが渡辺直美(24才)だ。
女性にとって“太め”であることは、決して嬉しいことではないはず。法廷で傲慢な態度をとっていた木嶋佳苗被告でさえも、太っていることは気にしていたという。『毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記』(朝日新聞出版刊)の著者である北原みのりさんは、こう話す。
「例えば木嶋佳苗は自分が太っていることは実はコンプレックスだったと思います。でも痩せようとするわけでもなく、その事実から目をつぶって“まるで太っていないのよ”というように振る舞う」
一方、渡辺の場合は、自分で自分を笑えるポジティブさがあり、“私は太ってるんです”といえる明るさがあるという。
「実際、いま女の人たちはキレイでいなくちゃいけないとか、誰かと競争するとか、そうしなきゃ愛されないんじゃないかと思って生きている人が多いなか、彼女(渡辺直美)はとにかく正直で自由そうに見える。かといってただの愛されキャラなわけではなくて、過去にも苦労しているようだし、芸に対してのすごい努力も見えます。その辺のバランスが新しいし、人気なんだと思います」(北原さん)
同じポッチャリ女子からはどのように見られているのか。新宿・歌舞伎町、キャバクラが集まる区役所通りの一角にある100kg以上女子が集まるデブ・バー『ブタに真珠』。ポッチャリ好きの男性客はもちろん、ガールズトークを求める女性客も多い。ママで120kgのみいたん、120kgの瑠依☆美豚(ルイ・ヴィトン)嬢、110kgのジャージ戦隊・田中嬢の3人は渡辺についてこんな話を繰り広げていた。
「デブのくせに妙に気にして全然食べないとか、そういうデブって嫌われる」(みいたん)
「でも彼女は、“もう太ってもいいから好きなだけ食べちゃう”っていう欲求まっしぐらな感じでいいのよね」(瑠依嬢)
「彼女は80kgって中途半端なときより、100kg超えのいまのほうが断然いい。痩せないように気をつけてほしい(笑い)」(田中嬢)
渡辺本人は自分のキャラクターについて、以前女性セブンにこう語っていた。
「とにかくマイナスに考えるデブはダメ。太っているからスカートはいちゃいけないとか、そんな人たちは放っておいて、自分のやりたいことも全部突き進んでいけばいいんだと思います。自信をもつことがとにかく大事!」
※女性セブン2012年6月28日号