ライフ

夏はダニ繁殖の季節 専用クリーナーがアレルギー対策に有効

ダニやダニの死骸は、アレルギーの原因物質に

 梅雨から夏にかけての時期は、ダニがもっとも繁殖しやすいシーズン。そのダニが好む繁殖スポットナンバーワンの“寝具”には、10万から1000万匹ものダニがいるという(オハイオ州立大学調べ)。日光消毒をしたくても、雨が降り続き、ジメジメした梅雨シーズンは、毎日布団を干すこともできない。そこで、この時期に手軽にできて、効果的なダニ対策を調査した。

 室内のチリダニの数は6月から増加し始め、ピーク時の8月まで激増するという。室内に棲むダニのうち、約80%を占めているのがチリダニ。チリダニは、気温25~30度、湿度60~80%の環境でもっとも増えやすくなる。つまり6~9月の平均気温・平均湿度では、チリダニが繁殖するのに最適な条件がそろってしまうのだ。また地球温暖化や住宅の気密性が高くなったこと、西洋式の生活スタイルが定着したことなどによって、30年前に比べて室内のダニの数は3倍に増えたという調査結果もある。

 生きているダニや、ダニの死骸は、ぜんそくやアレルギー性鼻炎を引き起こす原因物質“アレル物質”となる。また、ダニの種類によっては人を刺して皮膚炎を起こさせるものもいる。

 厚生労働省によれば、気管支ぜんそくは約800万人、ダニやハウスダスト、花粉などによるアレルギー性鼻炎は国民の40%以上など、日本では全人口の約2人に1人が、何らかのアレルギー疾患にかかっていると推測されている。国民病ともいえるアレルギーに対して、厚生労働省は対策を進めており、ぜんそく対策のひとつとしては、「部屋のほこり、カビ、ダニを除去する」ことを挙げている。チリダニがもっとも増える8月を前に、この時期からダニを減らす準備が必要だ。

 ダニが好む場所の条件は3つ。「適度な温度と湿度」、「エサとなる繊維やほこり、人のフケ、垢がある」、「潜り込める場所がある」こと。人がよく座るソファーや座布団、カーペットやカーテンなどの布製品はこの3条件を満たしているが、ダニのベストポジションは、なんといっても寝具(布団・枕・マットレスなど)。人は睡眠中に、コップ1杯分の汗をかくうえ、体温で温まる。また、縫い目やほつれから、奥深くに潜り込むこともできる。ダニにとっては最高の環境といえる。

 通常、寝具からダニを減らす方法としては、次の3ステップが必要だ。
ステップ1:丸洗いできるものや、ダニが入り込みにくい素材の寝具に変える
ステップ2:天日干しや布団乾燥器で、除湿
ステップ3:丸洗いや掃除機でダニを除去
 
 ただし布団の買い換えや丸洗いには、手間もお金もかかる。また、雨が続く梅雨シーズンには、毎日天日干しをするのも難しい。また、高齢者のなかには、体力的に布団の上げ下ろしがつらい人もいる。そこで今、注目を集めているのが、布団専用のダニクリーナーだ。

 布団用のダニクリーナーには主に、一般の掃除機の先端を付け替えるタイプと、布団専用のクリーナーがあるが、機能的に優れているのは、やはり布団専用のタイプ。実は天日干しに比べても、格段に効果が高い。掃除機タイプでは、ダニを吸引するだけだが、布団専用タイプの場合、殺菌機能などがあり、より効果的なダニ対策ができるからだ。

 日本ではまだ布団専用クリーナーに馴染みが薄い印象もあるが、英国アレルギー協会認定・米国食品医薬局承認など、世界23か国で100万台以上の販売実績をもつ代表的な布団専用クリーナー『レイコップ』の場合で、価格が1万7800円~3万円(編集部調べ)程度。

 先端の振動パッドが布団を毎分3000回以上も強力振動させ、奥に潜り込んだダニを叩き出しながら、吸引。ダニやその死骸だけでなく、ごく微細なダニのフン、ほこりや細菌、花粉などのアレル物質も同時に除去でき、本体に内蔵されたUV(紫外線)ランプをダニやウイルスに照射する方式で殺菌効果も高い。布団を6時間天日干しした場合、ダニなどのアレル物質は実は3.8%しか減らせないが、『レイコップ』(除菌+クリーンモードで使用)は5分間かければ85.4%、15分間なら93.1%除去。また、天日干しに比べ、約10倍ものアレル物質を回収できる。

 掃除機につけるタイプではホースと本体があるため、重くて扱いが大変だが、『レイコップ』の場合は重さ3kg以下と、布団の上げ下ろしが大変な高齢者でも片手で扱える。吸い込み口が布団専用で、布を吸い込まずスイスイかけられるのも使いやすいポイントだろう。

 ダニの繁殖シーズンピークの梅雨どきから8月、そして室内にダニなどのアレル物質(死骸やフンなど)がもっとも多くなるのは10月だが、ダニばかりでなくハウスダストや花粉の除去にも、布団専用クリーナーは年間を通して使える。アレルギーが気になる、子供がいてしっかりダニ対策をしたい――といった人に、布団専用クリーナーは“常備しておきたいアイテム”のひとつといえそうだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

現在はアメリカで生活する元皇族の小室眞子さん(時事通信フォト)
《ゆったりすぎコートで話題》小室眞子さんに「マタニティコーデ?」との声 アメリカでの出産事情と“かかるお金”、そして“産後ケア”は…
NEWSポストセブン
まさに土俵際(写真/JMPA)
「退職報道」の裏で元・白鵬を悩ませる資金繰り難 タニマチは離れ、日本橋の一等地150坪も塩漬け状態で「固定資産税と金利を払い続けることに」
週刊ポスト
精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《ショーンKの現在を直撃》フード付きパーカー姿で向かった雑居ビルには「日焼けサロン」「占い」…本人は「私は愛する人間たちと幸せに生きているだけなんです」
NEWSポストセブン
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン