いつか誰もが迎える親の死。それが突然で、しかも準備不足であればあるほど、子供たちはシビアな現実にさらされる。故郷を離れて暮らす人も多いいま、遺族で相続問題を話し合うのもひと苦労。「縁起でもない」「そんなこと考えたくない」なんていわないで、親が元気なうちから準備しておかないと、大変なことに! ここでは、基本的な手続きとスケジュールを確認しておこう。
「親が亡くなったら1週間以内に「死亡届」を提出し、3か月以内に「遺産内容を引き継ぐか否かを決める」手続きをし、確定申告の必要がある場合は、4か月以内に「親の所得税の申告」を行い、相続税を払う必要がある場合は10か月以内に「相続税申告と納付」を行う必要があります。
税金関係は申告や納付が遅れるとペナルティーがあり、特に相続税は申告が1日でも遅れると無申告加算税が5~20%課されるので注意が必要です」(相続コーディネーター・曽根恵子さん。以下同)
相続で大事なのはまず遺言書を確認すること、そして法定相続人を調べること。しかし、再婚や非嫡出子の認知、養子縁組をしている場合など、複雑になるケースも。
「故人の戸籍謄本を調べることで、先妻との間の子供や認知した子の情報を確認できます。そうした、会ったことのない法定相続人が行方不明の場合、家庭裁判所に“不在者財産管理人選任”を申し立てることで、不在者財産管理人が代わって各種手続きを行ったり、遺産分割協議に参加することができるようになります」
※女性セブン2012年7月5日号