夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、衣料メーカーに勤務のご主人(51歳)。奥様(48歳)からこんな要求が。
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僕は携帯の充電を会社でやっています。自宅での節電に少しは役立っていると思うのですが、「私の携帯も一緒に充電してきてよ」と妻。それはねぇ、もし見つかったら笑い者になってしまうし、拒否ですよ。
「じゃあ、明日、実家に遊びに行って、ついでに充電してくるから」妻の両親は電車で30分くらいの所に住んでいます。親孝行にもなるし、僕も異存はありません。
そして翌日、帰宅して11時頃に寝ようとすると、いつもは僕より早く寝床につく妻が、テレビの前から動きません。
「どうしたの?」
「お母さんがね、韓流ドラマに凝ってたの。私は見てないから、話が合わないのよ。お母さん、すごく悲しそうな表情だったわ。私、韓流ドラマをたくさん見て、次に充電しに行った時はいっぱい話をしようと思うの。アナタ、どう思う?」
「うん、いいんじゃない」
「でしょ。あと2時間ぐらい見るから、アナタ先に寝て。明後日また、お母さんの所に行くことになってるから」
う~ん、でも、テレビの電力消費量の方が充電より何倍も多いと思うよ!
※週刊ポスト2012年6月29日号