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鈴木宗男氏 若い政治家の酒離れと岡田副総理の割り勘癖嘆く

 人気番組『酒場放浪記』(BS-TBS)のナビゲーターとして全国居酒屋ファンのカリスマとなった吉田類氏。今回、類氏が行きつけの名居酒屋「神田 みますや」に招いたのは、元衆議院議員で新党大地代表の鈴木宗男氏だった。酒を愛する気持ちは同じ、2人の異色対談は、周囲の酔客たちも巻き込んで、酔うほどに熱を帯びた。

 * * *
鈴木宗男(以下、宗男):それでは我々の出会いを祝し、カンパーイ!

吉田類(以下、類):カンパーイ! いやァ、こうして一緒に酒を飲んでいると、今日初めて会ったとは思えません。やっぱり居酒屋っていうのは、男と男の距離をグンと縮める場所ですよね。

宗男:まさしくその通り。亡くなった中川一郎先生に秘書としてお仕えしていた頃、私もよくいわれました。“人を知るにはお茶なら1年かかるが、酒なら1週間でわかる”と。

類:いい言葉ですね。最近は酒を飲む人も減っているし、部下を酒に誘えばまるで悪事のようにいわれちゃう。だけど酒には人間関係を一気に縮める魔力があることを忘れちゃいけない。僕の地元の土佐(高知県)では、“飲まなかったら商売が成り立たない”とまでいわれますから。

宗男:最近の政治がどうもおかしいのも、酒を飲んで腹を割って、この国の未来について語り合おうとする政治家がいなくなったからかもしれませんね。若い政治家たちは、原理主義を振りかざすばかりで議論が前に進まない。

類:やっぱり政治の世界でも、若い世代は酒を飲まなくなっているんですか?

宗男:「料亭政治」とか「なれ合い」と批判されることを恐れているのかもしれませんが、すっかりなくなってしまいましたね。昔の永田町には、当選回数の上の者が後輩を酒に誘って奢ってやるという文化があったもんですよ。

 それを順繰りに繰り返すことで人が育ってきた。だけど今はね……大富豪の生まれである岡田(克也・副総理)さんすら割り勘ですから(笑い)。それじゃ人はついてきませんよ。しかし、この店は雰囲気も最高だし、何より酒もつまみも旨いですな。いやァ、いい店を教えてもらった。

※週刊ポスト2012年6月29日号

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