両足を組み、瞑想の姿勢を整え、オウム真理教のマントラ(呪文)を唱える──留置場での高橋克也容疑者(54才)は、これを日課にしているという。そう、彼はいまだに麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(57才)への変わらぬ信仰心を持ち続けていたのだ。
6月15日に殺人などの容疑で逮捕された高橋容疑者は、17年に及ぶ逃亡期間中、約10年間、菊地直子容疑者(40才)とふたりで逃亡生活を続けていた。
1996年に埼玉県所沢市の教団アジトを出たふたりは、ラブホテルなどを転々したのち、2001年から川崎市内のアパートで暮らしていた。
所沢のアジトでは、菊地容疑者がメモ書きをしていたノートが見つかったが、そこには高橋容疑者を軽蔑し、嫌悪している記述があったとも報じられた。“高橋容疑者に無理矢理、性交を強要された”という書き込みまであったという。
その後、菊地容疑者は仕事先で出会った高橋寛人容疑者(41才)と交際を始め、高橋克也容疑者のアパートを出る。
長年、“夫婦”のように暮らしてきた彼女にフラれた克也容疑者は、寂しさを埋めるためか、外国人売春婦と関係をもったりしていたというが、彼女を失った心の隙間は埋められなかったようだ。参議院議員でオウム真理教に詳しい有田芳生氏がいう。
「高橋にとって、菊地は精神的な支えになっていたはずです。だが、孤独になってしまったことで、彼にとって、自分の支えというのは、教団あるいは麻原しかないと強く思うようになってしまったのでしょう」
※女性セブン2012年7月5日号