本誌で過去2度にわたり紹介した「50℃洗い(50度洗い)」。50℃のお湯で食材を約1~3分洗うだけで鮮度再生、旨みがアップするという超裏技。しんなりした野菜はシャッキリ、肉や魚はふっくらジューシーになるとあって、連日、テレビや雑誌に取り上げられている。
この「50℃洗い」を発見したスチーミング調理技術研究会代表の平山一政氏は毎月、多いときは10か所近く全国を回り「50℃洗い」の講習会を行なっている。
この日、講習会が行なわれたのは、神奈川県大和市にある『カフェレストラン・デリス』。大勢の主婦たちを前に「50℃洗い」の実演&解説が行なわれた。
平山氏がレタス、ピーマン、小松菜などを実際に50℃で洗ってみせると、「どんどん汚れが落ちてる」「野菜が生き生きとしてきた」と驚きを隠せない主婦たち。
「食材を『50℃洗い』した後に水気を切って冷蔵保存すると格段に日持ちがよくなるんです。特にもやしやバナナは顕著に差が表われますよ」と、保存術について平山氏が話すと、「へえ~! やってみます」と目を輝かせた。
同店オーナーシェフの永田善康氏も登場し、冷凍ほたてを50℃のお湯で解凍してみせる。プリプリの食感になったほたてを前に、再び参加者は「へぇ~」。
この日はテレビ局ほか、多数のメディアが取材に訪れていた。6月27日には単行本『50℃洗い』(小学館)も刊行される。50℃洗いできる主な食材73品目の洗い方と洗う時間の一覧表、保存法&解凍術、50℃洗いを実践する有名シェフの驚きの声、節約アドバイザーによる月2000円節約術も収録。
鮮度再生、旨みアップの「50℃洗い」旋風は、日本中に広まろうとしている。
撮影■渡辺利博
※週刊ポスト2012年7月6日号