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不倫調査を依頼するのは圧倒的に妻 男性の疑いは大抵的外れ

 昨今、夫の不倫調査を依頼する妻が増えているという。不倫調査はどのように行われるのか。都内にある中堅調査会社の調査主任は、証拠や資料が豊富であるほど、調査は効率化され、短時間で終了すると語る。

「奥様たちは、証拠集めに熱中されます。そのパワーと能力は凄い。ケータイやパソコンの履歴や領収書チェックはもちろん、大流行のツイッターやフェイスブックにアクセスして夫の行動をチェックします」(調査主任・以下「 」内同)

 夫を尾行する、クルマにGPSをつけたり、浮気の会話を録音しようとダッシュボードにボイスレコーダーを仕込ませる妻も実在するという。調査主任は依頼者(40歳女性)に、あらかじめ用意してほしいものを伝えた。

「ご主人の風貌がわかる写真を数枚。出張される日の朝になったら当日の服装、着替えの上着やシャツの色や形などを教えてください」

 そのほか、事前に依頼者から聞き出しておくべき事項は多岐にわたる。身体的な特徴、日頃の行動パターン、直行直帰の有無や残業の多寡など、夫の日常を把握することで、調査はより綿密かつ正確になるからだ。
 
「自転車通勤のご主人なら、調査員も自転車を用意して尾行します」

 だから面談には1時間以上を費やすことも少なくない。主任は面談の最後、依頼者に強い調子でいった。

「安心して、すべてをお任せください。奥様は、ご主人に調査していることを感づかれないよう、ごく普通に振る舞っていてください」

 不倫調査を申し込むのは圧倒的に妻が多い。余談めくが、男性が妻の不倫を疑う場合は大抵「的外れ」だ。しかし、もし妻が不倫していると判明したら、たいていの夫は愕然としてしまう。泣き崩れる夫もいる。不倫調査は時代の変遷を映す。

「ここ10年で奥様の質というか、ご主人への態度が激変しました」

 かつては、夫が功なり名を遂げた挙げ句、愛人をつくっても妻は耐えていた。年齢的に50代、60代になった妻が「子どものために離婚はしない」とあきらめることも普通だった。だが、最近は離婚に対するハードルがすさまじい勢いで低くなっている。熟年や老年の妻でも離婚を選ぶし、若い年代はもっとドライだ。

「奥さんが実家に相談し、ご両親から素行調査をしたいと申しでてくるケースも目立っています。もちろん調査費用は実家もちです。昔は、実家の両親は離婚を思いとどまらせる側だったんですが」

※週刊ポスト2012年7月6日号

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