現在44歳。阪神タイガースの「アニキ」・金本知憲はトレーニングの虫として知られるが、いかなるトレーニング感を持っているのか。そして、いつまでプレイを続けたいと考えているのか。金本に話を聞いた。
――後輩選手にも自分の背中を見てもらいたいか。
金本(以下同)「特には思わないですけど、僕に学びたいといってくるのはダルビッシュ(有)ぐらいですかね。メジャーに行く前に、わざわざ広島まで僕のトレーニングを見に来た。球界には“筋トレは不要。野球の筋肉は、野球の動作で鍛えろ”という古い風潮がいまだにありますが、ならばプロ入り当時180cm、73kgだった僕がトレーニングせずに華奢なまま400本以上のホームランが打てたかと聞いてみたい。
ダルは“トレーニングがご法度の時代は終わった”といって、たくさん質問してきた。後輩の中田翔にぜひ金本さんの姿を見せて刺激を与えたいと、熱心にビデオまで回して帰ったよ」
――まだバットを置くことは考えていない?
「何歳までやりたいとか、この成績で辞めたいというのはない。ただ右肩を万全な状態にしたい。逆にいえば、肩さえ回復すればもっといいバッターになれるという自信がある。チームに必要とされる限り、常に上を目指す。それだけです」
※週刊ポスト2012年7月6日号