部屋の中には、キッチングッズから、家電、食品まで懸賞で当たった賞品が至るところに置かれている。なかには段ボールを開けずにそのまま置いてあるものも…。
北海道余市郡に住む渡辺友子さん(仮名・35才)は、懸賞生活10年の達人主婦だ。これまで獲得した当選賞品の総額は1000万円にのぼる。懸賞を始めたのは、結婚がきっかけ。
「最初は映画の試写会狙いでした。結婚したばかりであまりお金がなくて1000円ちょっとの映画代が惜しかったんです。意外に当選率がよくて、見たい映画はほとんど見てました」(渡辺さん・以下同)
その後、長女を妊娠。仕事をやめたため、何か“超ローリスク・ハイリターン”の収入源はないかと考えて懸賞応募を本格的にスタートさせた。
「最初の1年で液晶テレビ、図書カード10万円分など、150万円くらい当たりました。それからは内職よりも懸賞のほうが効率がいいと思って続けています」
多いときで1か月約500件応募していたが、現在は約200件弱。それでも2日にひとつは当選品が届き、当選率は10%を超える。
会社員の夫(40才)に 小学3年生の長女(8才)、次女(4才)、 長男(1才)という3児の母で、パート主婦でもある渡辺さんの一日の懸賞スケジュールはけっこうハードだ。
朝4時半に起床し、5時まではネット懸賞に応募する。それから家事を終えて事務のパートに出て午後3時に帰宅。次女を幼稚園、長男を保育園に迎えに行き、帰宅すると今度は午後4時までが懸賞はがきタイムだ。
そして、家事がひと段落する午後9~10時は、録画していたテレビの懸賞情報をチェック。さらに、ネットサーフィンをして、気になる情報を調べ、翌朝のネット懸賞応募に備え、“お気に入り”に入れておく。毎日これの繰り返しだ。
「たいへんですが、いまはこれが日常ですね。土日を休みにしているので、メリハリがあって続いているのかもしれません。当たればやりがいになりますし。今後、消費税がアップしたら家計も厳しくなってくるので、なんとか備えられればとも思っています」
これまでの当選実績は74万円のロレックスの腕時計をはじめ、11万円のスワロフスキーの腕時計、8万円のシャープの32型液晶テレビなど高額商品がズラリ。
※女性セブン2012年7月12日号