2年後からの消費税増税がいよいよ決定的に。この不況下、10円、20円の節約を毎日積み重ねて必死にやりくりしているのに、平均年収500万円世帯で負担増は月1万円を超えるなど、消費税増税は庶民の家計に重くのしかかってくる。とはいえ、増税しなければさらに過酷な未来が待っているとの話もある。
家計への影響はいかなるものか。そもそも、消費税はスーパーなどの棚に並んでいる食料品や日用品のほか、電気・水道・ガスなどの公共料金、電車の運賃まで、あらゆるものにかかってくる。
家計の見直し相談センターの藤川太さんが解説する。
「例外は、家賃や保険料、学費などごく一部です。生活必需品のほとんどに消費税がかかるので、すでに家計を切り詰めている家庭にとってはとても苦しい。家を購入する場合も、土地代だけが例外で、マンションや戸建ての住宅価格には消費税がかかってきます」(藤川さん)
最も気になるのは「家計の負担がいくら増えるのか」だが、藤川さんは「月1万円以上の負担増は覚悟して」という。
「例えば、夫婦と子供1人の3人家族で、年収500万円の平均的な家計の場合、消費税8%で月6100円(年間約7万3000円)、消費税10%で月1万200円(年間約12万2000円)負担が増えると試算されます」(藤川さん)
年間12万円といえば、家族旅行1回分がまるまる消えてしまうほどの額だ。食費だけでみても、3人家族で月3000円の負担増となる。
また、消費税増税法案には「低所得者への現金給付」という項目が含まれている。消費税増税で生活が苦しくなる家庭には、「国から少し税金をお返しします」ということらしい。
気になるのはその金額と対象者だが、現在のところ未定。前回消費税増税があった1997年には、低所得の高齢者など890万人を対象に、1人1万~3万円を現金で配った。自民党は年間1万円の給付を主張するが、実際の給付額や対象者は今後の協議に委ねられる。
※女性セブン2012年7月12日号