昨今、夫の不倫調査を依頼する妻が増えているという。知らぬ間に尾行され、撮影されている可能性もないとは言えない。リサーチ能力に定評のある都内の中堅調査会社の調査主任は、不倫調査の実態についてこう語る。
「遊園地や郊外、スカイツリーなどの観光スポットでデートしてもらうと、人ごみに紛れやすいうえ、撮影も遠慮なくできるので助かります」 (調査主任・以下「 」内同)
調査主任は胸をはった。
「写真には表情や衣服はもちろん駅名、店名、ホテル名、クルマのナンバーなどがハッキリと写っていますし、日時も24時間表記で明記されます。調査対象者がどこにいて、何をしていたかが、これで克明に証明されるわけです」
せっかく調査報告書を作成してもボケていたり、場所が特定できなかったりすると証拠能力は著しく劣ってしまう。また「自分じゃない」「他人の空似」などと反論されないように、顔は明確に撮影する。
だが、都心や店内、電車の中などでカメラを構えればかなり目立つはず。それに、都内の大型商業施設では店内撮影禁止の場所が多い。調査員はどう対応しているのだろうか。
「隠し撮りです。お腹や腰のあたりでカメラを構え、ファインダーを覗くことなくシャッターを押します。ベテラン調査員なら、ほとんど失敗なしに鮮明な写真を撮影できます」
こんな芸当ができるのも、オートフォーカスのうえ、高倍率ズーム機能がついているデジカメのおかげだ。店内でのデート風景は、道路を隔てた位置からズーム機能を使って狙えば十分だ。
「あとはケータイですね。これは本当にありがたい。レストランやバーでも、隣の席から至近距離で撮影することができます。料理や目の前の相手を撮っている振りをすれば怪しまれませんから」
※週刊ポスト2012年7月6日号