29日朝、心不全のため都内の病院で亡くなった地井武男さん(享年70)。今年5月に終了した『ちい散歩』(テレビ朝日系)は、2006年にスタートして以来、根強い人気を誇った。ドラマ『北の国から』などでは俳優として活躍、バラエティー番組では明るいキャラクターで人気だった。プライベートでは、2001年に愛妻をがんで亡くしたが、亡き妻の助言にしたがい、2004年に12才年下の元モデルA子さんと再婚した。以下は当時の記事から、地井さんの温かい人柄がわかる再婚時のエピソードだ。(女性セブン2004年2月26日号より)
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「私が死んだら、ねぇ、あなた、若くていい人、見つけるのよ」
病床の妻は夫にそういうのが口ぐせだった。
「そのときは、“冗談やめろよ”って怒ったけど、いまになって、あれは(彼女の)本音だったんだと思えるようになりました」
12才年下の元モデル・A子さんとの入籍を発表した地井武男は、いまは亡き妻との秘話をこう吐露した。
乳がんを患い、8年間の闘病の果てに前妻・佐和子さん(享年61)が死去したのは、2001年6月のこと。26年も連れ添った最愛の妻の死に、地井は打ちひしがれた。
それから2年8か月――前妻の“遺言”に応えるかのように、素敵な伴侶を見つけた。
「昨年の夏ごろから、ときどき仕事の現場に彼女が一緒に来るようになって、“新しいマネジャーかな”という話だったんです。すごく若く見えるし、背は高くてスレンダーな女性ですよ」(テレビ局関係者)
ふたりの出会いは、10年ほど前。沖縄観光PRのCMで、夫婦役で共演したのがきっかけだった。そして妻の死で傷心の地井のもとに、一昨年の暮れ、A子さんから“励ましの手紙”が届いた。ふたりは再会し、交際がスタート。
「この先、ひとりでは大変」と実感していた地井は、前妻の三回忌をすませた昨年の夏にプロポーズする。
「これまで60代になって再婚するかたをすごいなぁと思ってましたけど、この年になって、人を好きになったりするもんなんだね。プロポーズ…いやぁ、残りの(人生の)年月少ないから“ついて来い”なんていえませんよ。“助けてください”っていっちゃったよ」
さしずめ“救婚、実る”というところだが、地井には前妻・佐和子さんとの間に、長女があり、A子さんにも24才の息子がいる再婚同士。
「ここ最近、玄関先のお花が手入れされるようになったので、“あらっ、もしかして”と思ってたとこなんですよ。奥さんに先立たれてから、地井さん、それはかわいそうでね。奥さんの話をすると、すぐに涙ポロポロで、近所でもみんな、心配してたんですよ。よかったですねぇ、もう心から祝福しますよ」(近所の住人)