民主党参議院議員・谷亮子は1992年のバルセロナ五輪以来、通算5度(金2、銀2、銅1)出場。2010年の国会議員転身によって、第一線から退いた。来月27日開幕のロンドン五輪を20年ぶりに傍観者として迎える谷にノンフィクション・ライターの柳川悠二氏がインタビューした。
――加齢による衰えを感じたことはあったか。
谷:老いを感じることが一度もなかったからこそ、長く続けられたんだと思います。20代も半ばにさしかかると、引退を勧められます。だけど私はずっと成長を実感していました。自分の限界を他人に決められたくはなかった。
――出産を経たことでアスリートとしての肉体に変化はなかったか。
谷:私はより強くなれたと思います。元のパフォーマンスに戻るまでは時間がかかりましたけど、出産を経験したことで持続的に力を発揮できるようになった。産み育てる力が、スポーツにも生きたと思います。
――国会議員転身によって「第一線から退く」とは公言しても、「引退」の二文字は一度も使っていない。ということはまだ現役?
谷:えっ、あっ、ありがとうございます(笑い)。現在も月に一度か、二度ぐらいは母校の帝京大学で練習しています。
――今後、大会に出場するようなこともある?
谷:どうでしょうね(笑い)。アスリートの可能性は無限大で。年齢では推し量れないと思いますよ。議員先生たちからも復帰を勧められていますしね。
※週刊ポスト2012年7月6日号