妻に不倫が発覚したら、慰謝料を搾り取られ、会社でも厳しい処分が待っている――。数百万円の慰謝料のほか、家を妻に渡すことになったり、会社でも万年平社員になってしまうこともある。それでもオレは不倫をする、というのなら、専守防衛とばかりに浮気の証拠を女房に掴まれないことだ。都内の中堅調査会社の調査主任が、不倫素行調査のプロとして5つのノウハウを伝授する。
【1】平常心を保つ
「大事なのは、これにつきます。奥さん以外に恋しい女性ができても浮かれず、極力、行動パターンを変えないことです」 (調査主任・以下「 」内同)
主任は、自身の調査事案からも反省点を見つけ出した。
「ご主人は、通話やメールの履歴を、奥様に見られないようロックしていました。それに、東京出張の夜は決まって電源を切っていた。こういう行為は、浮気をしているぞと公言しているようなものです」
【2】履歴は徹底して削除する
女房たちは夫の不審な言動をすばやく察知する。男はメール、手紙、メモ、電話、スケジュール帳、日記……とにかく身辺に女を感じさせる痕跡を残さないことだ。ことにケータイは浮気がバレる最大の要因になる。
「不倫相手との会話やメールの履歴はマメに削除、消去してください。『ごみ箱』に入れて安心してはダメ。完全に消去する必要があります。奥さんがいくら怪しんでも、証拠さえなければ、ご主人は無実を主張できます」
【3】パスワードを変える
それでも妻に看破され、ケータイの証拠が露見することも多い。
「パスワードは案外、単純です。自分や子どもの誕生日とか電話番号の下4桁、銀行のパスワード。これらを試していくことで、1時間もあればたいていヒットしてしまいます」
【4】行動パターンを変える
不倫調査に当たっては、不倫していそうな曜日や時間を割り出すことが重要になる。
「我々は費用を抑え、効率的に調査ができるよう、相談に来られた奥さんに『旦那さんの行動を1か月ぐらい観察して、行動パターンを取ってください』とお願いすることがあります。そうやって観察していると、夫は必ず同じ曜日に帰りが遅くなったり、服装や持ち物がその日だけ違っていたりするんです。【1】と矛盾するかもしれませんが、不倫相手と会う時は、徹底的に行動パターンを変え続けるのも、バレないためには効果的でしょう」
【5】張り込みしにくい場所を選ぶ
主任によると、彼らにも調査をしにくい場所がある。
「たとえば渋谷・道玄坂のホテル街のように、クルマが入りにくい狭い道が多いうえ、小道が迷路のように入り組んだホテル街は、張り込みもしにくく、調査員泣かせです」
※週刊ポスト2012年7月6日号