<私にとって朝ドラは、お芝居の挑戦というより、スケジュールに対する挑戦のほうが大きいかもしれない>
現在、平均視聴率が20%を超え、大ヒット中のNHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』で主演を務める堀北真希(23才)は、あるインタビューで、こんなことを語っていた。
それほど朝ドラのスケジュールは厳しいのだという。月曜日はNHKのスタジオで、1週間分のリハーサルを行う。ヒロインの堀北は出ずっぱりで、30~40シーンはザラ。最高で1日に50シーンのリハーサルをしたこともあるという。そして火曜日から金曜日がスタジオ収録。
「収録は、スタジオに缶詰め状態で、朝9時にスタートして、深夜0時を超えることもよくあります。15時間前後の収録が8か月間も続くわけですから、かなり過酷ですよね…」(NHK関係者)
収録は1話ごと撮影していくわけではない。基本的に同じセットのシーンをまとめて撮ることが多い。
「例えばですけど、16才のシーンを撮った直後に、22才のシーンを撮影したりとか、時系列を行き来することも多いんです。“この後、何才のシーンだっけ?”みたいに混乱することもたびたびありますよ(笑い)」(前出・NHK関係者)
なかでも食堂のシーンが何回も何回も続くと、とんでもないことになってしまう。堀北は女性セブンのインタビューで、こんなことを語っていた。
「美味しいんですけど、学食で16食食べたときは、ちょっと大変でした」
堀北だけじゃなく、これまでの歴代ヒロインたちが乗り越えてきた朝ドラの現場。だが、あまりの厳しさに一部ではトラブルや体調不良を起こした女優たちもいた。
『純情きらり』(2006年)で主演を務めた宮崎あおい(26才)は、1シーンで40カットも撮るディレクターに「撮り方がしつこい」とクレームを入れて対立し、ディレクターを代えさせたと報じられた。
また『春よ、来い』(1994年)のヒロイン・安田成美(45才)は、長台詞で有名な橋田壽賀子さんの脚本に苦しみ、ノイローゼ寸前となり、途中でヒロインを降板している。
他にも『あぐり』(1997年)の田中美里(35才)は、準備期間を含めた9か月で6kg痩せたことを告白したり、『ちりとてちん』(2008年)の貫地谷しほり(26才)も「撮影中の睡眠時間は1日2時間ほどだった」と明かしている。
※女性セブン2012年7月19日号