経済アナリストの森永卓郎氏によると、政局の行方によって資産防衛の方法も大きく変わってくるという。今の時期は、いつでも勝負に出られるよう「投資の練習」をしておく段階だというが、投資に回せる資金を蓄えておくべきだと主張する。その節約術について、森永氏が解説する。
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変動費の削減なら根性次第でなんとでもなります。
例えば、昼食代を削るため会社に弁当を持って行く。飲み物も外で買わず、空いたペットボトルに水とティーバッグを入れて持って歩くなど、それこそやり方次第でかなりの節約ができます。これは我が家で実践している方法ですが、予めメニューを考えずにスーパーに行って、安いものだけ買ってきて、何を作るかメニューを後で考えるというのも有効です。
また、家の電球はLEDにする。冷蔵庫を前に引っ張りだして後ろの壁と空間を作るだけで、10~20%は電気代を減らすことができるんです。
それから、知っていて損のないのは、フリーマーケットの買い物術です。フリマに出店している人は、商品をわざわざ持って帰りたくないため、夕方になるとほとんど叩き売り状態まで値段を下げる。私も夕方を狙ってよくフリマに買い物に行きますが、もう1000円札1枚で歩けなくなるほど大量の品物を買うことができるんです。
このような節約は、それで蓄えたタネ銭を投資に回すことで、将来に何倍、何十倍にもなって帰ってくるはずです。しかも、政権の行方を問わず、勝負の日は近い! そのため、マラソン型の節約をする必要はない。いわば100メートル走のような短距離走型の節約に励めばいいのです。
そして、それがこの先のあなたの人生を大きく変えるといって過言ではないのです。
※マネーポスト2012年夏号