生活リズムが違うすれ違い夫婦。そんな溝を埋めるために共通の趣味を持つ夫婦も多いだろう。今回紹介する神奈川県在住の会社員T.O.さん(52才)は、同い年の夫と2LDKマンションに2人暮らし。子供もいないふたりを繋ぐのは、1年に1度の恒例行事だという。
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私たち夫婦は、今年で結婚17年目。TUBEのライブで隣の席だったのが、出会いのきっかけでした。お互いひとりで来ていたので、ライブ中に話すようになり、帰りに飲みに行くことに。ちょうど、ライブの興奮を誰かと話したかったので、すぐに意気投合し、ほどなく、つきあうようになりました。
その後結婚したものの、私はOLを続けているし、夫は夜勤の仕事なので、すれ違いの毎日…。3か月間ほとんど顔を合わせないこともあるくらいなんです。盆も正月も休みが合わず、誕生日もクリスマスも一緒にお祝いしたことはありません。子供もいないので、同じ家に帰ってきているのに、まるでひとり暮らしのような生活なんです。
「これじゃあ、結婚している意味がない」と思うこともあるんですが、私たち夫婦をつなぎとめている、1年に1度の行事があるんです。それが、夏に開催されるTUBEのライブ。私たちが出会ったイベントです。
この日のために、お互い絶対に休みを取るんですが、夫が無理しているのもわかるんです。だから、約束を守ってくれてありがたいなと…。それに、一緒にライブに行くと、また1年頑張ろうって、パワーをもらえるんですよね。だから、私たちにとっては、結婚記念日よりも大事な日。会場の横浜スタジアムにはいった瞬間、「あぁ、今年もふたりで来られてよかった」って、幸せをかみしめるんです。
「TUBEが解散したら私たちも解散かしら」なんて冗談をいいあいつつ、今年もすでにチケットをゲット。いまからライブが楽しみです。
※女性セブン2012年7月19日号