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節電で冷やしごはんがブーム 今年も食のクールビズ進む予測

 節電傾向にあるこの夏も、昨年に引き続いてますます『冷やしごはん』がブームになりそうな予感。

「冷たいごはん、かつお節、角切りにしたクリームチーズとアボカドを市販の玉ねぎドレッシングで和え、半分に切ったアボカドを器にして盛り付けたら、おしゃれなおもてなしメニューに。実はこれ、冷蔵庫の残りもので作ったのですが、思いがけず大ヒット! 主人にもほめられました」(岩崎真寿世さん・35才)

 昨年は、空前の“節電の夏”対策として注目された『冷やしごはん』が、対策の枠を超えて大ブレイク。

 今年は節電モードも全国規模となり、巷では夏限定の『冷やしごはん』を使ったメニューを出す店が増え、「泡が凍ったビール」や「氷を浮かべたカップラーメン」などの商品も登場して、食べることでクールダウンしようという“食のクールビス”が本格的に浸透しそうだ。また、冷えたごはんのおいしさや使い勝手のよさを再認識した主婦たちが、簡単でおいしいアイディアメニューを、家庭でも積極的に展開している。

 いまや『冷やしごはん』はすっかり夏のトレンドだが、保温機能のない炊飯器を使っていたころにはよく食べた懐かしい味わい。特に働き盛りの昭和世代には、“あのころ”を思い出させ、夏バテを吹き飛ばす元気のもとにもなっているかもしれない。

「食欲がなくなりやすい夏場に、ごはんを冷たく食べやすくして主食をしっかり摂れるのはとてもいいことですね。冷たいお茶やおだしをかける冷やし茶漬けなどは、調理でもあまり熱を使わず、好みで具を何通りにもアレンジできるのでおすすめです」

 そう語るのは、ウェブサイト『管理栄養士のダイエット リフォームダイエテティックス』も主宰する管理栄養士の松本理華さん。

「『冷やしごはん』の知られざるメリットとして、食物繊維と同じような働きをするレジスタントスターチが昨年以来、話題になっています。特に血圧が高めの人やダイエットしたい人にとっては、白米を我慢したり、無理に玄米食に切り替えたりしなくても、充分に“おいしい対策”になりますよ」(松本さん)

 おいしい『冷やしごはん』のコツは3つ。

【1】土鍋でご飯を炊くと冷えても硬くならず、ネバネバもなし。炊飯器のごはんの場合はざるに入れて水洗いを。

【2】3つ以上の食感があるとおいしくなる…というのは定説。じゃこ、ごま、あられなどを上手に使って。

【3】スープをゼラチンでジュレ風にしたり、お茶やだし汁で作った氷を入れると、涼しげで味も薄まりません。

 原発再稼働が決定し、夏の電力需給をめぐっては何とも歯切れの悪いなりゆきだが、暑い夏はもうすぐそこ。おいしい工夫を楽しみながら体にもいい『冷やしごはん』で、元気&ポジティブにこの夏を乗り切ろう!

※女性セブン2012年7月19日号

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