普段から我々は外食をするが、その際に思うのが「果たしてこれって原価いくらなの?」ということだ。10%オフクーポンやドリンク無料券などをもらっては「トクした!」などと思うも、どっこい店側はしたたかである。
きちんと彼らは儲けている。では、一体どれだけ儲けているのか? 「原価率」の観点からみてみよう。飲食店のコストには食材費、人件費、水道光熱費、家賃などがあり、そのうち売り上げに占める食材費の割合を一般的に「原価率」というが、ここではファストフード店の場合をみてみよう。。
1個100円のハンバーガーの原価は、チェーンなどによって差があるが40~60円。原価率は高いが、それでも儲かる仕組みがサイドメニューにある。
「ポテトやドリンクとのセットで400円程度取れれば、十分に利益が出る。フライドポテトの原価はSサイズで約15円。油や塩、包材を入れても25円はしないでしょう」(フードコンサルタント・飯田真弓氏)
激しい値下げ合戦が話題になった牛丼業界。原価は非常に気になるが、『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)の著書もある調達業務研究家・坂口孝則氏はこう分析する。
「並盛り350円で試算したところ、牛肉は80円、タマネギ5.4円、タレ30円、ご飯40円。合わせて1杯155.4円が原価でした」
値下げしても、利益は出るということだ。
※週刊ポスト2012年7月20・27日号