いよいよ夏休み到来。各地に旅行に出かける人も多いだろうが、そんななか大注目されているのが低価格のLCC(格安航空会社)だ。
今年3月に日本初のLCCであるピーチ・アビエーション(ANAと資本提携、以下ピーチ)が参入すると、続いて7月にジェットスター・ジャパン(JALと資本提携、以下ジェットスター)が就航し、8月にはエアアジア・ジャパン(ANAと資本提携、以下エアアジア)も登場する。
この日系3社のうちジェットスターとエアアジアは主に成田国際空港、ピーチは関西国際空港を拠点にする。例えば、ジェットスターが成田国際空港と関西国際空港の両方に持つ札幌便では、いずれも新千歳空港まで約9000円で行ける衝撃価格なのだ。いちばん高い成田-那覇間でも約1万3000円。大手の3分の1の価格で、エアアジアやピーチも同水準だ。
さらに、ジェットスターは、他社のチラシを持っていくと他社より必ず安い値段にしてくれる家電量販店のようなサービスもあるという。航空・旅行ジャーナリストの緒方信一郎さんはこう話す。
「ジェットスターは、同じ日の同じ時間帯に出発する便が他社よりも運賃が高い場合、サポートセンターへ電話すると他社の運賃から10%引きで運賃を提供してくれます」
もちろん、繁忙期には運賃が値上がりするが、それでも大手より断然安い。2泊3日で北海道を往復した場合の出発日別運賃を、最も込み合うお盆休み近くの8月9日から15日までの1週間で調べてみた。例えば、成田-札幌(新千歳)間での最安は8月14日に出発するエアアジアの2万6760円で大手の半額程度となっている。これをパック旅行と比べるとどうか。旅行ジャーナリストの村田和子さんはこういう。
「旅行のオフシーズンはLCCに軍配。また、宿泊不要の帰省などでは、LCCの安さが存分に生かされます。ただし繁忙期には、ホテル代やツアー特典を考えると、パック旅行のほうがお得なことも」
※女性セブン2012年7月26日号