毎日先輩に怒られてばかりいた無名の芸人だったカラテカの入江慎也(35才)は、憧れの有名芸人たちにかわいがられ、“友達5000人芸人”と呼ばれるまでになった。彼が一体何を考え、何を実行してきたのかをまとめた『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』(アスコム刊)が出版された。
どうしたらたくさんの友達とうまくやれるのか。相手の心をつかんで離さないという入江の秘中の秘を、ほんの少し披露すると…。
●相手の誕生日と家族の名前は暗記(ちなみに入江の場合は、その人のキャラに絡めてごろ合わせを作って誕生日を覚え、それを単語帳に書きこむ。起床してすぐ、その日が誰の誕生日かを反芻するのが日課だとか)。
●相手の時間を奪わない。遅刻して待たせることはもちろん、同じような内容を何度もやりとりしない。
●素直になる。叱られたら、素直に謝る。怒った人の気持ちを想像して感謝すべし。
●大事なやりとりは、メールと電話と両方で。メールはいつ読んでもらえるかわからないと心得る。
●話は全身で聞く。よく聞いて質問攻めにするくらいの真剣さで。
●誘いを断るときははっきりと断る。参加する場合は、楽しいことがあると思って参加すべし。
本書はビジネスマナー書ではあるが、私たち主婦やOLにとっても大いに参考になり、すぐに使える“後輩力”な技は意外に多い。入江は次のように話す。
「先輩にごちそうになったら、お礼は3回いうことにしているんです。その場で2回ごちそうさまでしたといったら、翌日相手がゆっくり読める時間にメールでもう一度お礼を送ります。時間でいえば、お昼の12時15分ごろ。この時間だと相手がお昼を食べていたりして、ぼくのメールを集中して読んでくれると思うからです」
苦手な人とのつきあい方にもテクニックがある。
「うまく人間関係が築けないとストレスになるので、ぼくは“苦手な人を苦手だと思わない”ようにしているんです。例えば生意気な後輩がいたとします。でも、“人づきあいが苦手な帰国子女”という目で見るようにしたら、かわいく思えてきたんです(笑い)。目線をちょっと変えるだけで、“嫌な人”はだいぶ少なくなりますよ」(入江)
また“頼まれごとをされやすいのは、信頼されている証”、“ひまな人は、好きなだけ人づきあいができる存在価値がある”という、入江式ポジティブ思考はどこか温もりがあり、確かに友達になりたくなる。
※女性セブン2012年7月26日号