3.11東日本大震災の被災地、宮城・石巻は、コラムニストの木村和久さんが高校卒業までを過ごした地。木村さんが、縁ある人々の安否を自身の足で尋ねながら、震災直後から現在の状況までをレポートします。今回は石巻のガレキについてです。
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復興といえば、北九州市が石巻のガレキを受け入れてくれると決まり、非常に感謝しております。阪神・淡路大震災のガレキは地元で処理したから、今回も宮城県内で処理しろという意見もありますが、量が多すぎて無理なんです。
ちなみに日本最大級のガレキ処理施設を見に行きますが、これが実に細かくガレキを分類しているんですね。車だったらハンドルのみとかね。家のエアコンのみ、電柱の変圧器のみ、タイヤのみとか、各パートに分かれても、とてつもないゴミの量がうず高く積まれてあります。
そして金属や木材、紙類の資源系のガレキは、ベルトコンベアに乗せられて、分類し、おのおの山を作るほどに、ふるい分けられています。幾ら処理したところで、背後には未処理のガレキが数えられないほどあって、数年レベルの闘いではないのは明らかです。
石巻のガレキ処理は、全然さぼってません。最強プラントでフル稼働しています。それでも処理しきれないので、申し訳ありませんが、ほかの自治体で処理をしてくれれば、非常に助かります。
市内を見てから夜は高校の同窓生を集めて、お酒を酌み交わし、情報交換会を開催しました。1コ下の元生徒会長の坂本くん、佐藤忠典夫妻、前回も登場した平塚隆一郎くんも飛び入りです。過ぎ去りし思い出の数々。紛れもなく私はここで生まれ育ったんですねえ。
石巻、そして東北でボランティアをして欲しいとはいいません。これからの時期は、夏祭りが盛んです。東北の夏は短い。どの夏祭りも、その短い夏を惜しむように超盛り上がります。そして祭りの後が、また余韻があっていいんですわ。今年はどこも復興を目指して歓迎ムード、是非東北にフラリと遊びに来てください。
※女性セブン2012年7月26日号