ライフ

「一日一食」南雲吉則医師と「一日三食」白澤卓二教授が対談

 実年齢より20歳若く見えるナグモクリニック総院長の南雲吉則医師は、実体験から「一日一食」など独特の健康法を導き出した。対する白澤卓二順天堂大学教授は長年にわたる百寿研究から100歳までボケずにいられる健康法を紹介している。2人が、自ら実践する食習慣について120分語り合った。

白澤:南雲先生の「一日一食」「一汁一菜」がとても話題になっていますが、そこに至るにはどんな経緯があったんですか?

南雲:僕は30代の頃はすごくメタボで、身長173センチで体重が80キロ近くありました。しかもうちの家系は祖父も父親も心筋梗塞で倒れているし、僕自身、お酒を飲んだ次の日には不整脈が出たりして。このままいくと「人生50年」も危ないと思ってダイエットを始めたんです。

白澤:メディアなどに出ている南雲先生の20年前の写真はインパクトがありますね。残念ながら、僕にはそういう写真がないんです(笑い)。

南雲:白澤先生は昔からきちんと健康管理されていたから。僕は医者の立場では患者さんたちに栄養指導をし、カロリー計算をさせていたんですが、自分でやってみると結構きつくて、心が折れちゃって。そこで考えついたのが、日本古来の食事法である一汁一菜でした。ご飯と味噌汁とおかずが1品、それに漬け物がつく程度。これを1年半くらい続けていたら体重は確実に減りました。

 でも、だんだん窮屈になってきたんです。食べないことではなく、一日三食食べなければならないことが結構つらいのです。そこで食べたい時に食べればいいんだと思った途端、心がすごく軽くなりました。それで「一日一食」でもいいんだと。白澤先生は一日三食ちゃんと食べるよう指導をされていますね。

白澤:東京都老人総合研究所にいた時に中年からの老化防止と高齢期の介護予防の研究プロジェクトをやったのですが、食事の面では明らかに朝食を食べている人のほうが要介護になりにくいという調査結果が出ました。それで介護予防の項目のなかに「朝食を食べる」を入れているんです。

 ただ、調査しているのは65歳以上の人なので、南雲先生が診ていらっしゃる患者さんとか、ご自身の体験年代より随分上です。語っている相手が違うからかもしれません。

南雲:「一日一食」というのも、1食じゃなきゃダメという戒律でも何でもありません。こういう極端な言葉を使ったのは、多くの人が空腹感という脳が作り上げた幻想に縛られて、食べすぎているからです。本当に空腹なわけじゃないのに、お昼の時間だから食べなきゃいけないとか、人が甘い物を食べているのを見て、自分も欲しくなる人が多い。そこで「お腹がグーと鳴ったらいつ食べてもいい」というルールにしたんです。

※週刊ポスト2012年7月20・27日号

トピックス

第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
日米通算200勝を前に渋みが続く田中
15歳の田中将大を“投手に抜擢”した恩師が語る「指先の感覚が良かった」の原点 大願の200勝に向けて「スタイルチェンジが必要」のエールを贈る
週刊ポスト
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト
裏アカ騒動、その代償は大きかった
《まじで早く辞めてくんねえかな》モー娘。北川莉央“裏アカ流出騒動” 同じ騒ぎ起こした先輩アイドルと同じ「ソロの道」歩むか
NEWSポストセブン
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
【「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手】積水ハウス55億円詐欺事件・受刑者との往復書簡 “主犯格”は「騙された」と主張、食い違う当事者たちの言い分
週刊ポスト
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン
保育士の行仕由佳さん(35)とプロボクサーだった佐藤蓮真容疑者(21)の関係とはいったい──(本人SNSより)
《宮城・保育士死体遺棄》「亡くなった女性とは“親しい仲”だと聞いていました」行仕由佳さんとプロボクサー・佐藤蓮真容疑者(21)の“意外な関係性”
NEWSポストセブン
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト