ビートたけし、櫻井よしこ、森永卓郎、勝谷誠彦、吉田豪、山田美保子…など、様々なジャンルで活躍する論客が、毎号書き下ろしで時事批評を展開する『メルマガNEWSポストセブン』。7月13日配信の23号では、放送作家・コラムニストの山田美保子氏が、女子アナの“異動”を分析する。ある程度の年齢になるとアナウンス部から広報部などに異動させられることが多い女子アナ。そこがアナウンサーにとっての大きなターニングポイントであることはいうまでもない。山田氏のオピニオンを、ここに一部紹介する。
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日本テレビの木村優子アナは、報道局を経て総合広報部に異動。現在はまたアナウンス部で部長さんをしている。角田久美子アナも、マーケティング部を経て、いまは広報にいるようだ。総合広報部ではなく番組宣伝部の場合は、社外の人と接する機会も多いし、下手をすればアナウンサー時代よりもタレントや俳優と触れ合う機会もあるだろう。『ぐるナイ』などで真面目すぎるキャラが面白がられた河本香織アナも現在は広報局宣伝部。彼女の場合は、記者のあいだで「もっとも怖い広報のひとり」として有名だ(苦笑)。異動させられたショックからなのだろうか。確かに、いつも怒った表情をしている気がする。
こうした根っからのキャリアウーマン志向の人も女子アナには何人かいるのだけれど、「異動」と聞いて「なんで私が?」と思う人のほうが多い気が……。で、フリーになるワケだが、「あなたがフリーになって大丈夫?」というような女子アナも少なくはない。で、そういう人に限って、人気のフリー女子アナが多数所属する「セントフォース」にはいかない(苦笑)。「女子アナが多すぎて自分の良さが埋もれてしまう」というのが理由で、芸能プロダクションや女優やモデルがメインの事務所に売り込みをかけるのである。もっとも、そうした事務所のなかにも、最近は“女子アナ部門”ができていたりもする。事務所にとって、女子アナはオイシー? いや、そうではなくて、人材の幅を広げたいのだと思う。
だいたいからして経費削減の折、フリーの女子アナよりは局の女子アナを…という傾向は年々強まっているのである。「なんで私が?」とキレて退社するよりも、社に残っていたほうが正解の人もいると思う。アヤパンとかナカミーのような美貌と実績を兼ね備えた女子アナでない場合、フリーになったところで、そう仕事はないのだから。