とにかく蒸し暑く、過ごしにくい日本の夏。熱帯夜のせいで眠れないという人も少なくないだろう。All About睡眠ガイドで、富山県の雨晴クリニック副院長の坪田聡さんは、快適に眠るための環境について、こう解説する。
「温度26℃、湿度50%が快適と感じる寝室の目安。エアコンや扇風機を上手に使って、寝る時の環境をこれに近づけてみましょう」(坪田さん)
寝室環境を整えることは、特に“眠りが浅い”人に有効、というのは内科・皮膚科医の友利新さん。
「寝入ってから2~3時間を快適にすることで眠りは深くなりやすく、夜中に起きてしまうことが少なくなるでしょう。汗を吸いやすい素材のパジャマやシーツ、自分に合ったマットレスや枕を選ぶことも大切。寝づらいと感じる状態をできるだけ解消することです」(友利さん)
さらに友利さんは、こんな指摘も。
「ケータイやスマホを操作する人が多くなったことが、不眠に悩む人が増えた一因になっていると考えられます」
テレビやパソコン、ケータイやスマホの液晶画面に使われる青い光(LED=発光ダイオード)が目を刺激して脳を活性化させてしまうのだ。
これは、睡眠と深くかかわる自律神経の働きに関係する。自律神経は、交感神経が優位になれば活動的になり、副交感神経が優位になればリラックスするが、LEDは交感神経を活性化してしまうのだ。
「うまく寝付くには副交感神経の働きを高めて体をリラックスさせることが大切。寝る1時間前には画面を見るのはやめましょう」(友利さん)
※女性セブン2012年7月26日号