父親にとって、生まれたばかりの娘を、危なっかしい手つきで抱いた喜びと感動は今も鮮烈なはずだ。娘の成長を励みに、人生の荒波を乗り越えてきたという声もよく耳にする。そんな娘もやがてどこかの男のものに――。
千葉県で小売店を営む Bさん(60)は、週末ともなればキャバクラにウツツを抜かし、地方に出張したらホテルにデリヘルを呼ぶ筋金いりの遊び人だ。Bさんは、「自分の娘と同年齢の女の子とエッチするのに全然抵抗はない」と豪語する。しかし、こと愛娘のセックスになると――。
「娘には、一日でも長く処女でいてほしかった。できれば一生、男なんかと交わらないでもらいたい、と切に願ってましたよ。高校までは男女交際に眼を光らせてました。こっちもダテに遊んでないし、男の手練手管なんてお見通しですから、みんな撃退してました。
でも“その時”はかならず来るんだよね。娘が初体験しちゃったと知ったのは、彼女が大学1年の時でした。教えてくれたのは家内。サークルの先輩と合宿の夜に……。夕食の途中だったけど、茶碗を持ったまま固まっちゃったよ。食欲をなくして席を立った僕に後ろから家内がシレッというわけ。
『セックスなんてハシカみたいなもんじゃないの』
あれ以来、まともに娘の顔が見られない。同時に、平気であんな発言をする家内の男性遍歴も、今さらながら気になって仕方がない」
※週刊ポスト2012年7月20・27日号