全国各地でゲリラ豪雨も頻発しており、7月11日から断続的に振り続いた九州北部豪雨は決して他人事ではない。水害で命を落とさない、あるいは被害を最小限に抑えるにはどうすればいいのだろうか。
豪雨で避難する場合に備え、避難経路は事前に自分の目で確認しておくことが必要だ。行政が作成する「洪水ハザードマップ」は、洪水が発生したときに被害を受ける可能性がある地域を示すものだ。ホームページで閲覧できるほか、市区役所・町村役場に行けばもらえるので入手しておきたい。
しかし、防災アドバイザー・山村武彦氏は、ハザードマップの情報だけに頼っては危険だと警鐘を鳴らす。
「マンホールや側溝は、水が道路にあふれると見えなくなってしまいます。避難の途中で、ふたの外れたマンホールや側溝に落ちてけがをする人が多い。普段からそういった場所を自分でチェックしておく必要があるんです」
せめて避難所までの道にあるマンホールについてはチェックしておきたい。
損害保険についても一考が必要だ。家屋や家財などの水害に対しては火災保険で備えることになる。保険ジャーナリスト・鬼塚眞子氏はいう。
「そもそも火災保険とは、補償範囲が広いんです。落雷や爆発などの火災被害をはじめ、風やひょう、水災といった自然災害、盗難などの日常生活まで補償するタイプもあります。そして、火災保険には、各社とも大別して、それぞれ3つの種類があります。
住宅火災、住宅総合、2010年から始まったオリジナル最新型です。気をつけてほしいのは、住宅総合には水災補償が付いていますが、住宅火災には付いていないということ。
また最新型は、火災被害などを基本補償として、後は任意で選択できるものです。よって、加入の際に水災補償を入れるか否かの選択をする保険も多いです。もちろん、水災補償がある保険を選べば、保険料はアップしますが、水災のリスクが高い地域のかたは、検討すべきでしょう」
また、鬼塚氏によれば、「最新型は100%補償されますが、加入している商品によって補償内容が違うので注意が必要」という。まずは、自宅の火災保険がどの種類で、水災の補償は付いているか確認してみよう。
※女性セブン2012年8月2日号