プロ野球も前半戦も終わり、オールスター戦でいったん休戦となる。前半戦では小久保、稲葉、宮本が2000本安打を達成するなど、数々の記録が生まれたが、一方では不本意な成績に終わった選手もいる。
ゲーム終盤に守備固めに入るチームは少なくないが、交代させられる野手は「守備がヘタ」と烙印を押されるようなもの。前半戦の「守備で信頼されてないで賞」は以下の通りだ。
【守備で信頼されてないで賞】
1位:ヘルマン(西武・33回)
2位:小久保裕紀(ソフトバンク・27回)
3位:和田一浩(中日・25回)
4位:内川聖一(ソフトバンク・23回)
5位:ラミレス(横浜・ほか21回)
※守備固めの際に途中交代した数
その回数最多は西武・ヘルマン。「危なっかしくて見ていられない」(チーム首脳)というが、これを羨ましがるのが横浜のあるコーチだ。ラミレスが5位にランクインしているが、「逃げ切れる態勢になればすぐに代えたいところだけど、ウチはなかなかそうはならないから」という理由が涙を誘う。
一方、「大事な時に打てないで賞」は以下の通りだ。
1位:バレンティン(ヤクルト・.000(22-0))
1位:大引啓次(オリックス・.000(5-0))
3位:中島裕之(西武・.138(29-4))
4位:廣瀬純(広島・.143(21-3))
4位:中田翔(日本ハム・.143(42-6))
※規定打席到達者の同点時の得点圏打率 ()内は打数、安打数
同点で走者が得点圏、まさに一打欲しい時に打ててこそ、選手は仕事をしたことになる。その意味では、22打席ノーヒットのバレンティン(ヤクルト)は、普通なら打者失格である。伊勢コーチの、「あれで本塁打がなかったら粗大ゴミだよ」という厳しい声もむべなるかな。
(データはいずれも7月16日終了時点)
※週刊ポスト2012年8月3日号