「宝くじなんてどこで買っても当たる確率は同じ」そう思っている人も多いだろう。しかし、いま発売中の『サマージャンボ宝くじ』(7月27日まで発売)の1等賞金は史上最高額の4億円。せっかく夢を買うなら「当たりやすい売り場で買いたい」と誰もが思うはずだ。そこで“あり得ないほど当たる”霊験あらたかな売り場を紹介しよう。
いま最も注目を集めているのは、“奇跡の売り場”と呼ばれている山口県宇部市の「宇部琴芝CC(チャンスセンター)」だ。山口県は、都道府県別の高額当せん率も全国7位と高い。ここには全国の宝くじファンが、連日大行列を作っている。
この売り場の凄さを、“山ちゃん”の愛称で知られる日本で唯一の宝くじ研究家・山口旦訓氏が説明する。
「2009年の年末ジャンボで1等が2本出ました。地方の小さな売り場で当せん確率500万分の1の1等が2本も出ること自体信じられないが、2010年、2011年と3年連続して年末ジャンボで1等を出しています。この確率だけでも天文学的数字ですが、さらに今年のドリームジャンボでも1等を出した。奇跡としかいいようがありません」
同売り場の販売枚数は公表されていないが、地方の売り場は1回のジャンボ宝くじで10万~50万枚を販売するといわれている。昨年の年末ジャンボは山口県全体で579万枚しか売られていなかったことを考えると、宇部琴芝CCの強運ぶりは特筆モノといえるだろう。
今年に入ってもこの勢いは衰えず、今年3月の東日本大震災復興支援グリーンジャンボでは500万円2本と100万円6本、6月のドリームジャンボでは1等の他に100万円が4本も出た。そうした“奇跡”が評判を呼び、1日の乗降客600人のJR宇部線琴芝駅近くの、2つの窓口しかない小さな売り場には30時間かけて青森から来るファンもいる。
「我々も戸惑うばかりです」という佐藤孝典店長は、
「宝くじの神様で知られる佐賀の寶當神社でお守りを授かりました。数年前から売り場の正面に置くようにしてから高額当せんが続出するようになったのです。ご利益が出ているのではないでしょうか」と語る。
※週刊ポスト2012年8月3日号