50~80代の男女516人を対象に行われた習い事に関するアンケートによると、約4割が習い事をしていることが『シニア・高齢者の習い事に関する調査』(ジー・エフ調べ)でわかった。その内訳をみていくと「1つしている」は24.4%、「2つしている」は10.9%、「3つしている」は6.4%で、している人は41.7%となった(「していない」は58.3%)。
女性だけで集計すると、51.3%と半数を超えた。また、習い事の目的は「健康のため」「ボケ防止のため」など意外にシンプルな動機が多い。
習い事の人気ランキングの上位5つは以下だ。
1位:音楽・楽器
2位:書道などの日本文化
3位:スポーツ
4位:パソコン、社交ダンス
1位は、コーラスやウクレレ、2位は、着付けや日本舞踊などが根強い人気。また、「外国語」「フィットネス」などもランクイン。
キャリアカウンセラーで習い事事情に詳しい阿部志穂さんは、震災後、パソコン教室が人気だと話す。
「10年ほど前までは、ベジタブル&フルーツマイスターやご当地検定の合格を目指す教室など、毎年目新しい習い事がランクインしていましたが、不景気の影響からか、ここ数年人気ランキングに大きな変化はありません。ただやはり震災以降、情報収集や家族と連絡を取るツールとして、パソコンや携帯を使えるようになりたいというシニアが増え、IT関連の教室の人気が高まっています」
習い事情報誌『ケイコとマナブ』(リクルート)の編集長・根岸菜穂子さんによると、
「癒し・心理系の習い事の人気も、震災以降じわじわと高まっています。また、カウンセリングやセラピー、整体やマッサージ、初級の知識だけでも身につけ、被災地にボランティアに行ったとき役立てたいという人たちが多く、支持されているようです」とのことだ。
習い事にかける費用については、以下のような結果が出た。
5000円未満:46.5%
1万円未満:25.1%
1000円未満:14.9%
3万円未満:11.6%
5万円未満:1.4%
月5000円未満が約半数という結果に。阿部さんはこう語る。
「カルチャーセンターなどに通わなくても、自治体やNPO法人などでは、無料や低価格(300~1000円)で受けられるさまざまな講座があります。これならおこづかいの中から、習い事ができるのでぜひ区や市の広報誌などに目を通してみてください」
※女性セブン2012年8月2日号