田中美絵子・衆院議員は55歳の国土交通省キャリア官僚との不倫キス写真を『週刊新潮』に掲載され、民主党石川県連副代表の職を解任された。田中氏は河村たかし・名古屋市長の愛弟子として知られるが、河村氏が反対する消費増税法案にも賛成した。河村氏は田中氏にいまどのような思いを抱いているのか。
――あなたの愛弟子の田中美絵子・衆院議員は消費増税法案反対から賛成に転じた。
「スキャンダルが出たでしょう。あのとき相談に来て、『書かれるくらい気にするな。大丈夫だ』といってやったのに、悲しいなあ、もう。増税法案に反対すると信じて疑わなかったから、採決以降は連絡を取ってない。民主党執行部から『救ってやる』と囁かれて、それになびいてしまったんだろうけど……」
――地方からの革命で政治の体質を変えることができるのか。
「レボリューション(革命)とはそもそも、徴税権をもって自分の豊かな生活のために増税を課す王様と庶民の立場をレボルブ(回転)するということ。いまの王様は稼業議員・役人連合でしょう。彼らが自分たちの地位を守るために、議員特権や増税にしがみつく。この構図を絶たないといかん。
政治で一番大事なのは、税金を払う農家のおっさんやラーメン屋のおやじだということを政治家が身に染みてわからないと。だから庶民革命が必要なんです」
●聞き手/福場ひとみ(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2012年8月3日号