夜遅い時間に食事をするなど、乱れた食生活が肥満の原因になるといわれている。深夜の食事について、山口大学時間学研究所教授の明石真さんは、こう話す。
「本来なら眠る時間にあたる深夜は、もっとも太りやすい時間です。夜更かしや眠る時間がバラバラな不規則な生活は太りやすくなるだけでなく、がんなどの病気のリスクも高くなるので気をつけましょう」
とはいえ、たまに夜更かしをしたり、やむを得ず徹夜をするような場合はどうしたらいいのか? そこでカギを握るのが「時計遺伝子」だという。
「人間の細胞には、時計のように約25時間のリズムを刻んでいる時計遺伝子があります。これは一般的には体内時計などと呼ばれるもので、細胞が脂肪をため込む働きも時計遺伝子がコントロールしています。
時計遺伝子のリズムは、1日くらい生活が不規則になっても変わらないので、食事は普段どおりにとってください。ただし、不規則になりがちな人は、遺伝子のリズムも狂っている可能性があり、食べるタイミングを合わせるのが難しいので、食事内容や量で調整するよう、心がけたほうがいいでしょう」(明石さん)
どうしても時間どおりにいかない場合は、食事と食事の間が4~6時間になることを心がけよう。時計遺伝子を活用したダイエットは、人間の自然のリズムに合わせた規則正しい生活をすることが基本。継続していけば絶対に太らない体を手にいれられるはずだ。
また、睡眠不足だと、食欲が増進してしまうともいわれている。
「睡眠時間には個人差がありますが、一般的に7時間程度が目安で、極端に短い人は要注意。睡眠不足は食欲を増進させることがわかっているので、食べすぎるとカロリーオーバーに。また、深夜に起きていることは、余分なカロリーを摂取する機会を増やすことになります。小腹が空いたら、口を動かすだけでも満腹感を得ることができるので、ノンシュガーのガムを噛むのもおすすめです」(明石さん)
※女性セブン2012年8月2日号