「怒ると委縮するし、かといって甘やかすとすぐ調子に乗るし……」
今年から中高6年間、いわゆる“ゆとり教育”を受けた新人たちが、企業に多数入社しているが、彼ら“ゆとり世代”とのコミュニケーションに困っている上司の悩みは深い。
自らも“ゆとり世代”と呼ばれる立場ながら、東京・神田で『居酒屋 つばき』を経営し、ゆとり世代部下を上手にまとめ、『昭和脳上司がゆとり世代部下を働かせる方法77』(光文社)を上梓した大堀ユリエさん(25)に、彼らを怒る時のポイントを聞いた。
「なにかミスをしたときって、本当は自分で気が付いているし、反省しているモノです。もちろん、なかには何食わぬ顔をして、反省していないコもいます。
反省しているか、反省していないかを見分けるには、『どうしてその行動をしたの?』と理由を聞けばいいと思います。そうすれば、なにか考えがあっての行動なのかどうか、見分けられるはずです。理由を聞かずに、頭ごなしに叱るのはやめたほうが賢明ですね」(大堀さん)
怒るときには、もう1つ頭に入れておいた方が良いポイントがあるという。
「注意するときは、全否定してはいけないと思うんですね。部下がぐうの音も出ないほど怒ってしまうと、たとえ『自分が100%悪い』とわかっていることでも、人間ですから『そこまで言わなくていいのに』と思ってしまうのです。
ある程度怒って、あとは『俺が悪かった』と反省させるようにしましょう。全否定はしない。トドメは刺しちゃいけないんです。トドメは本人に刺させましょう」(同前)