昨年10月に大津市の中二男子生徒がいじめの影響もあって自殺した件で、日本中でいじめへの関心が高まっている。いじめ体験は、芸能人も例外ではなく、えっ、この人がという人も、心身に苦痛を受けた、つらく苦しい時代を過ごした経験をもっている。彼らはどんないじめを受け、どう克服したのか。
倖田來未(29才)には小学校、中学校と2回にわたって、いじめを受けた経験がある。昨日まで一緒に遊んでいた友達から、突然無視をされるようになった。当時のことを2007年に政府が行ったイベント『ストップ!いじめ』で、こう語っている。
「そのときは親にもいえないし、吐き出せなくて思いつめていました」
しかし、そんな彼女を救ったのは、友達の「一緒に帰ろうか」という何気ないひと言だった。倖田はこう続けた。
「私は卒業アルバムに漠然と『将来の夢は歌手』と書いていましたけど、その時に助けられたのは、夢じゃなくて人でした」
小学6年生のころからCMなどに出演していた蒼井優(26才)は、著書『From優』(講談社刊)で、いじめにあっていたことを告白している。
<私から友だちをひとり残らず取り上げて、私を独りにするという、けっこうスゴイものでした。(中略)独りを身にしみて感じ、死んでしまいたい…と思いつめたほど>
そこで蒼井は、同じ状況が続くのは耐えられないと、中学受験を決意し、私立中学校へ進学した。自ら環境を変え、新たなスタートを切った。
転校や受験ではなく、同じ学校に居続けながら、遊ぶグループを変えたのが冨永愛(29才)だ。
つけられたあだ名は、「宇宙人」。「死ね」と書かれた紙が机の中にはいっていたこともあった。『冨永愛という生き方』(宙出版)のなかで、彼女が出した克服法は、男の子と遊ぶようにしたことだと告白している。
<女はだいっ嫌いだった。うざかったよー、女。男は好きだった。だって男はいじめないから>
※女性セブン2012年8月9日号