大津のいじめ自殺事件では、加害少年3人に対して、暴行、傷害など6つの罪で大津署が取り調べを進める。だが、報道によって警察が動かなければ、彼らは“野放し”にされていたはずだ。
3人のうち、リーダー格なのは、高台の高級住宅地に住むA。母親は過去にPTA会長を務めたこともある。そんなAは騒動を避けるように、昨年11月ごろに京都市内の中学校に転校。Aの転校先と同じ学校に通う生徒が明かす。
「大津の自殺のことは、Aが転校してきたときから相当うわさになった。それでもAは涼しい顔しとるから、“酷い奴や”と、みんな自然と口きかんようになったわ」
そして、Aと同じ住宅地に住み、加害少年の1人Bは転校せず、大津市内の中学校に在校している。男子生徒が自殺した後は遅刻や早退を繰り返すようになり、現在は不登校状態。自宅では音楽を大音量で流しながら歌の練習をしているという。
もう1人の加害少年Cは、両親が離婚、養育者の母は再婚とやや入りくんだ事情を抱えている。そんなCはこの4月に、京都府宇治市内の中学校に転校。その後は、髪の毛を茶色に染めるなど生活態度が荒んでいき、6月中旬には転校先の男子生徒1人を集団で暴行する事件を起こしたといわれる。
まるで反省の色も見えない加害少年たちの行状は、すでに一部報道によって知るところとなっている。
いじめに加わった生徒や、いじめを見過ごしてきた教師がその報いを受けない──この現実は多くの国民の憤りを生み、「いじめを犯罪と考えて厳正に対処せよ」という厳罰化を望む声につながっている。
※女性セブン2012年8月9日号