国内

大阪維新の会名簿 男性785人、女性103人、年齢は25~72歳

 消費税増税法案の参院採決と内閣不信任案提出を控え、永田町で繰り広げられる「与野党パワーゲーム」は激しさを増してきた。

 しかし、政権の延命を図る野田民主党政権、それに接近と離反を繰り返して揺さぶりをかける自公、そして「反増税」で政権打倒の姿勢を露わにする小沢新党(国民の生活が第一)、みんなの党などの「第3極」は、解散風が強まる中、そのアンテナを「西」に向けている。橋下徹・大阪市長が率いる「大阪維新の会」の国政進出動向だ。

 選挙区情勢分析に定評のある政治評論家・野上忠興氏が指摘する。

「各メディアの世論調査で民主党の支持率が凋落しているのに、自民党も支持を伸ばしていない。野田政権への批判の受け皿は自民党ではなく、維新の会などの第3極になっている。維新の会が独自候補を立てた場合、二大政党の候補を押しのけて当選する可能性のある選挙区が100近く出てくる情勢です。連携するみんなの党、減税日本などと合わせると、橋下氏が掲げた『衆院200議席で政権奪取』も十分にあり得る」

 関西選出の民主党中堅議員は苦しい本音を漏らす。

「自民との一騎打ちならば負けても惜敗率でバッジを守れるかもしれないが、維新が割り込んでくれば厳しい。候補の名前さえわからないから、現時点では選挙戦術を練ることもできない」

 同じく関西選出の自民党議員は、「橋下は全選挙区に候補を立てると宣言したが、間に合うのか。準備が整わないうちに総選挙になればいいのだが……」と早期解散に望みを繋ぐ。

 このように、国政では結託して消費税増税、原発再稼働、オスプレイ配備に奔る二大政党の代議士たちが、維新の会が擁立する“姿の見えない刺客”に戦々兢々としているのだ。国民の声を無視した談合政治への「しっぺ返し」に怯える様は自業自得というほかない。

 が、ここには別の問題もある。「名前もわからない候補」が当選確実ということは、有権者にとって大きな不安といえるだろう。本誌はA4用紙25枚からなる「名簿」を入手した。

 そこには「番号」「クラス」「性別」「氏名」「年齢」が記され、「住所」もある。「備考欄」には、「○△市議」「会社員」「弁護士」「主婦」などの肩書きが記載されている。コピーやファックスが繰り返されたせいか、文字が潰れて判読できない箇所が散見されるが、総人数は888人(男性785人、女性103人)。最高齢は72歳、最年少は25歳である。

 この名簿の存在を知るジャーナリストが語る。

「橋下氏が塾長を務める『維新政治塾』の塾生リストです。同塾は今年初めに募集が開始されて3326人の応募がありましたが、複数回の受講と選考を経て、888人に絞られた。この塾生の中から次期衆院選での維新候補者の大半が選ばれると見られています」

 維新の会事務局に「名簿」を提示すると、「多くはいえないが、当会が作成したものではない」と否定したが、「(そうした名簿が出回っていることについて)調査しなければならない」とも付け加えた。

※週刊ポスト2012年8月17・24日号

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン