7月中旬のある日曜日、そのバーで、多くのカップルに交じって、初老のダンディーな紳士と酒を酌み交わしていたのが、NHK『あさイチ』のメインキャスター・有働由美子アナ(43才)だった。しかし、ふたりは愛を語り合う周囲のカップルとは違い、しんみりとした会話を続けていた。
「もう掃除も洗濯も全部、自分でできるようにならなきゃダメだよ…」
有働はどこか心配そうな表情で、うつむく男性に話しかける。
「お母さんは、もういないんだから…」
そう、有働の隣にいたのは、彼女の父親(71才)だった。
昨年9月、乳がんを患っていた有働の母・比佐子さん(享年67)が、長い闘病生活の末、この世を去った。
そんな彼女はいま、自身のプライベートよりも父と過ごす時間を大切にしている。実は冒頭の夜も、有働は父と会う前に、銀座の高級寿司店で“女子会”をしていた。
「女友達と3人、“恋バナ”で盛り上がっていましたよ。有働さんは“誰かいい人いないかな?”なんて、お願いしてました。でも、食事を終えると2次会に行くそぶりも見せずに、そそくさと帰っていきました」(居合わせた客)
なぜなら女友達との友情より、父とのデートのほうが、いまの彼女にとっては大切だったからだ。
そして有働は、母親が亡くなってからの10か月、休みともなれば、父のために大阪に帰省しているという。
「ほぼ毎週のように、週末は実家に帰っているそうですよ。金曜日はいつもキャスター付きのバッグで出勤してきて、仕事を終えるとタクシーで、そのまま羽田空港に直行です。飛行機のほうが新幹線よりも早いからって」(NHK局員)
羽田空港・伊丹空港間の往復航空券は約4万円。バカにならない出費だが、妻を失い、心にポッカリと穴が空いた傷心の父のことが心配で仕方ないのかもしれない。
「大阪に帰ってお父さんに顔を見せては、話し相手になってあげているんです。掃除や洗濯、食事の世話まで、週末の3日間だけは由美子さんがやってあげているそうです。ご実家には妹さん夫婦が一緒に住んでいるんですが、普段はお父さんのこと、家のこと、任せっぱなしだから、“せめて週末くらいはね”って。たまには妹さんを労い、愚痴でも聞いてあげてるんじゃないですか。日曜の夜の便で東京に戻り、翌月曜は朝5時に出勤ですから、本当に大変だと思いますよ」(前出・知人)
※女性セブン2012年8月16日号