「もちろん蓄えはまだあるでしょう。でも、さすがにいまの状況には焦り始めてると思いますよ」
そう語るのは、歌手の小林幸子(58才)をよく知る音楽関係者だ。ここにきて、小林の台所事情に異変が起きているという。
今年4月、小林が、33年間連れ添った個人事務所の社長と専務を突然解任したことで巻き起こったお家騒動。6月には、法的な解決金として、ふたりに計6000万円を支払うことで、一応の決着がついたように見えたが、事態は円満解決に至っていない。
1979年に大ヒット曲『おもいで酒』で紅白に初出場して以来、33年連続出場を果たしている小林は、6月の会見で「今年も(紅白に)出たい」と話していた。しかし、その連続出場には黄信号が点滅している。
「紅白への出場は、年間通しての同局への出演頻度やドラマのテーマ曲の提供など、ある程度の“貢献度”が考慮されます。ところが小林さんの場合、お家騒動のマイナスイメージもあるのでしょう。あれ以降NHKへの出演はほとんどなく、紅白のオファーがあるとは思えません」(前出・音楽関係者)
だが、いまの小林は紅白どころではないという。金銭的にかなり厳しい状況になっているからだ。小林幸子といえば国民的演歌歌手の一人で、公演のギャラもトップクラス。
「1月に行われた名古屋の舞台のギャラは5000万円。さらに2月から5月までの地方営業は22本。1本あたりのギャラは600万円というから、テレビやラジオの細かな出演を合わせると、今年だけで2億円近い収入があったはずです」(前出・音楽関係者)
しかし、このほとんどは解任騒動前に組まれていた仕事で、演歌歌手のメイン収入である地方営業が、その後は激減しているというのだ。
「6月から8月までの3か月は、地方営業が月に1本のみなんです。地方営業は事務所の担当者と現地の興行主の人間関係で成り立つ部分が多い。これまでは解任されたふたりが何年もかけてその関係を作ってきたわけですから、彼女たちがいなくなり、いまのスタッフでは、以前と同じように仕事をブッキングすることができないんですよ」(前出・音楽関係者)
そもそも解任騒動の発端となったのは、小林の夫で医療関連会社社長の林明男氏(50才)による事務所経営への介入とされている。「武道館なら安く借りられる」「紅白の衣装代をオレなら3分の1に抑えてみせる」とコストカットに自信を見せ、小林に元社長と元専務は不要だと主張したのだった。
しかし、経費は削減できても音楽業界になんのコネクションも持たない林氏は、小林の仕事を取ってくることもできず、収入の減少を黙って見ていることしかできなかったようだ。
※女性セブン2012年8月23・30日号