死亡や大病、家や自動車にかけるだけが保険ではない。日常生活に潜む小さなリスクや社会問題に対応する「ミニ保険」が加入者を増やしている。痒いところに手が届く、知られざる少額保険の世界を覗いてみよう。
「海外の人気ロックバンドの高額プラチナチケットをせっかく手に入れたのに、突然の海外出張で行けなくなってしまった」――そんなときに役立つ保険が、チケットガード少額短期保険が販売するミニ保険「不使用チケット費用補償保険(通称、チケットガード)」だ。
仕組みはいたって簡単。チケット購入から72時間以内に申し込んでおけば、病気や怪我、交通機関の乱れなどの理由からイベントを観覧できなかった場合に20万円を上限にチケット代金の全額が保険金として支払われる。保険料はチケット代金の1割程度だ(「チケットぴあ」webサイトで購入時のみ利用可)。利用した50代男性がいう。
「歌舞伎や演劇を観に行くことが夫婦の趣味だが、あるとき妻が高熱を出して急遽入院した。私も行かなかったが、2人分のチケット代が戻ってきたので助かった」
※週刊ポスト2012年8月17・24日号