熱中症に注意すべきなのは人間だけではない。犬や猫が熱中症にかかる例が増えている。 花園動物病院の金子賢一院長が語る。
「この時期、動物の、特に犬の熱中症で来院されるかたが増えています。アスファルトは夏の日差しで50℃を優に超える温度になります。地表から近く、体も小さい犬たちがこたえないわけがありません。日中の散歩がNGなのは当然のこと、夕方になって涼しくなったと思っても、地面はまだ相当熱を持っているので、避けた方がいい。朝、日が昇る前に行くようにしましょう。水のかわりに、スポーツドリンクを飲ませるのも有効です」
では、どうやって熱中症かどうかを見極めるか。暑い日に散歩に行くと、ハッハッハッと呼吸が荒くなるが、実はあれも熱中症の兆候のひとつだという。
「犬は皮膚から熱を逃せないので、体温調節は呼吸でするしかありません。指を口に入れた時に、熱いと感じたら熱中症を疑ったほうがいいでしょう。その他、くたびれた感じやだるそうな感じ、食欲がなくなるといった症状が出てきます。ひどくなると、嘔吐や下痢になります。高齢犬の場合、気づくのが遅いと、認知症といった後遺症が残る場合もありますから要注意です」(金子さん)
大切なペットを守るのは飼い主の責任です!
※女性セブン2012年8月23・30日号