ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が日本に定着して以来、ビジネスマンの間で、こんな新しい悩みも浮上している。
「若手のなかに、ツイッターで会社の機密事項を漏らしたり、平気で社内の悪口を書いたりするヤツがいるんだよな……」
“1億総メディア化現象”がもたらした弊害。東京・神田で『居酒屋 つばき』を2店舗経営しながら、みずからも店員として接客。日々“ゆとり世代”と対峙している経験をもとに、『昭和脳上司がゆとり世代部下を働かせる方法77』(光文社)を上梓した大堀ユリエさん(25)に、ゆとり若手社員によるSNSへの書き込み対策をどうするべきか、聞いた。
「SNSに書き込むときって、周りに誰もいないですし、見られているという意識がまったくないんですね。そんな状態なので、完全にプライベートだと思ってしまいがちです。でも、ツイッターに書き込めば、世界中の誰もがアクセス可能なわけですから、『プライベートではない』と徹底的に教えましょう。『テレビで発言する』くらいの気持ちを持って、書き込むべきだと、意識付けをしましょう」
その上で、ふとしたときに、話題に出すのも効果的だという。
「頭の片隅にツイッターなどSNSのことを入れておいて、話題が出たときに、『ツイッターとかやってるの?』と何気なく聞いてみます。そのとき、隠す人はあまりいないですね。なかには教えないコもいますよ。わざわざ隠す場合は、知られたくない理由があるのかもしれません。
上司側が話題に出すことで、『探られているな?』と勘付くかもしれません。こうして部下に意識させれば、良いと思います。『会社の人に見られている』とプレッシャーが掛かれば、わざわざ会社の悪口や機密事項を書き込む可能性は低くなると思います。本来はこんなふうに探ることなどしたくないのですが、SNSで大損害を被っている企業が多いので、見逃せない問題だと思います」(同前)