ライフ

就活見据え起業家にOB訪問しまくる「意識の高い高校生」が出現

 ネットでしばしば話題になる「意識の高い大学生」という存在がある。就職活動に前のめりで、学生サークルを立ち上げ云々という学生たちだ。そのニュータイプが現れた。「意識の高い高校生」の登場だ。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏がリポートする。

 * * *
 いやあ、びっくりしました。学生生活、特に就活に前のめりな「意識の高い学生」については、このコラムでも何度か取り上げてきましたが、ついに「意識の高い高校生」が登場です。

 ベンチャー企業でインターンシップをしているという女性から、その企業のサイトに載せるインタビューの依頼を受けたのですが、プロフィールを聞くと、なんと都立高校に通う女子高生でした。待ち合わせ場所のカフェに現れた彼女は、まるで大学生、いや若手社員と間違うほどしっかりものでした。長身、長髪の美人でしたよ。なんでも、彼女は高校1年生の時に、大学生と一緒に学生団体を立ちあげ、代表に就任。高校2年生となったこの夏は、高校の許可をとって企業でインターンシップ中です。「起業したい」という夢を胸に、日々奮闘中です。

 以前、アプリ開発で大儲け、起業などをした高校生が話題になりましたが・・・、たしかに高校時代から何らかの形でビジネスに関わる、社会人との接点を持つという高校生をたまに見かけます。人材ビジネス会社社長によると、ある日、Twitterで高校生からメッセージが届き、面談の依頼があったとのこと。彼らは友人同士でつながり、起業家にOB訪問しまくっているのですね。直接、社長たちに会って話を聞き、将来のことを考えているのだとか。中には、大学に進学する意味を真剣に迷っている人も。

 もっとも、これらの例は都会を中心とした、かなりのレアケースですけどね。

 ソーシャルメディアの出現は、年齢に関わらず、今までは接点を持てなかった人とつながることを可能にしました。大学生はこれによって、就活のOB・OG訪問をしたり、中には意識の高い行動をアピールする人もいるわけですが。高校生でソーシャルメディアを利用して社会人に会いに行っている方は「就活のため」という下心がなく、いいなと思ったわけであります。

 一方、人生においては、各ステージでやるべきことはあるわけで。早くからインターンシップに取り組むことで成長できる部分はもちろんあるわけですが、高校生でしかできないこともまたあるわけです。古い価値観の中年の説教みたいであれですが、勉強、部活など、今しかできないことを精一杯やること、なんだかんだと言って一度、大学や企業に入ってみることも悪くはないということをアドバイスしました。

 次は・・・。意識の高い中学生がいよいよ登場、ですかね?

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン