ネットでしばしば話題になる「意識の高い大学生」という存在がある。就職活動に前のめりで、学生サークルを立ち上げ云々という学生たちだ。そのニュータイプが現れた。「意識の高い高校生」の登場だ。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏がリポートする。
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いやあ、びっくりしました。学生生活、特に就活に前のめりな「意識の高い学生」については、このコラムでも何度か取り上げてきましたが、ついに「意識の高い高校生」が登場です。
ベンチャー企業でインターンシップをしているという女性から、その企業のサイトに載せるインタビューの依頼を受けたのですが、プロフィールを聞くと、なんと都立高校に通う女子高生でした。待ち合わせ場所のカフェに現れた彼女は、まるで大学生、いや若手社員と間違うほどしっかりものでした。長身、長髪の美人でしたよ。なんでも、彼女は高校1年生の時に、大学生と一緒に学生団体を立ちあげ、代表に就任。高校2年生となったこの夏は、高校の許可をとって企業でインターンシップ中です。「起業したい」という夢を胸に、日々奮闘中です。
以前、アプリ開発で大儲け、起業などをした高校生が話題になりましたが・・・、たしかに高校時代から何らかの形でビジネスに関わる、社会人との接点を持つという高校生をたまに見かけます。人材ビジネス会社社長によると、ある日、Twitterで高校生からメッセージが届き、面談の依頼があったとのこと。彼らは友人同士でつながり、起業家にOB訪問しまくっているのですね。直接、社長たちに会って話を聞き、将来のことを考えているのだとか。中には、大学に進学する意味を真剣に迷っている人も。
もっとも、これらの例は都会を中心とした、かなりのレアケースですけどね。
ソーシャルメディアの出現は、年齢に関わらず、今までは接点を持てなかった人とつながることを可能にしました。大学生はこれによって、就活のOB・OG訪問をしたり、中には意識の高い行動をアピールする人もいるわけですが。高校生でソーシャルメディアを利用して社会人に会いに行っている方は「就活のため」という下心がなく、いいなと思ったわけであります。
一方、人生においては、各ステージでやるべきことはあるわけで。早くからインターンシップに取り組むことで成長できる部分はもちろんあるわけですが、高校生でしかできないこともまたあるわけです。古い価値観の中年の説教みたいであれですが、勉強、部活など、今しかできないことを精一杯やること、なんだかんだと言って一度、大学や企業に入ってみることも悪くはないということをアドバイスしました。
次は・・・。意識の高い中学生がいよいよ登場、ですかね?